「自分の会社の魅力を語れますか?採用上の競合とは?」の記事で、自社の魅力を発見しようというお話をご紹介しました。
とはいえ自社の魅力がわかっていても、それが応募者に伝わらなければ、飲食業界の課題として叫ばれる「早期離職」、「人材がとぶ」といった結果になりかねません。
安易な早期離職を防ぎ、入社意欲を高めるために、面接時、応募者に自社の魅力を伝える資料を用意するほか、選考段階で現場社員との面接・面談を取り入れましょう。
目次
面接前には、自社の魅力を伝える資料を準備
自社の魅力を伝える資料として、以下のようなものが挙げられます。
制作やデザインに凝ったものを用意しなくてもよいと思います。
面接後に応募者が、家で資料を見返して振り返ってもらえることで、「本当にその企業(店舗)で働きたいのか?」を冷静に考えるきっかけになるからです。
1.会社概要
会社の設立やこれまでの沿革、事業規模、店舗展開数、経営理念などをまとめる
2.業態・店舗概要
業態の特徴(客単価・席数・客層・立地・出店戦略など)をまとめる
3.募集要項
勤務時間や給与、待遇などの条件面をまとめる
4.自社・自店舗について掲載された記事等(第三者メディアによる紹介)
雑誌やWEBメディア、新聞など、信頼できるメディアに掲載された内容をまとめる、もしくは掲載紙面を印刷する
飲食業界では、開業5年で80%の店舗が閉店する・・とも言われています。
そのため、「経営が安定、もしくはこれから成長していく」企業・店舗であることを応募段階でしっかり伝えることが必要です。
また店舗数増の戦略はとっていない店舗様でも、「明確なコンセプトと狙いのもと、お客様の支持を得ている」=「潰れない」飲食店であるということのアピールは大事です。
さらに、4の第三者的に評価された記事があれば、ぜひ応募者に渡しましょう。
転職には、家族の方からの理解が重要です。
家族の方が社名・店舗名を知らない場合、雑誌やメディアに取り上げられたなどの事実があれば、企業(店舗)への信頼感を高めることにつながります。
面接時、人事だけが企業の魅力を語るべからず。現場発信の情報が大切
クックビズでは人材紹介サービスで企業(店舗)様へ、飲食求職者をご紹介し、入社いただいています。
その中で、人材定着率の高い企業のほとんどが、面接時に、人事担当者や経営者だけでなく、現場社員も自社の魅力や仕事内容、社風を応募者へ語っています。
事実、選考段階で、現場社員との面接を徹底している企業様は、必ずと言っていいほど、クックビズからご紹介した人材が半年~1年以上にわたって定着されています。
以下は、人材定着の高い企業で、実際に行なっている面接のフローです。
人材定着率の高い飲食企業の面接フロー
【例】居酒屋などを展開する飲食ベンチャー企業
一次面接 人事担当者
▼
二次面接 各店舗店長
▼
三次面接 社長
▼
内定
一次面接で、人事担当者が会社概要や今後の戦略を語り、企業としての魅力を伝えます。
二次面接で、現場社員が実際の仕事内容や自らの目標を語り、応募者と等身大の目線で語る。
その上で三次面接、社長が大きな視点からビジョンを語ります。
選考段階で、人事担当者や現場社員から社風を知り、社長からビジョンを聞くことで、自分も会社とともに成長できる、大きなビジョンがある会社で可能性を伸ばせることを知る。
現場社員にあっているので、入社後のイメージを具体的に持つことができるのです。
飲食業界では、「面接時、スグ内定」という慣習もありますが、人材定着率の高い企業では、総じて選考に時間をかけています。
一次面接、二次面接とプロセスを踏むことで、応募者が「ぜひ働きたい」という動機形成を図ることに成功しています。
選考段階で、現場の雰囲気をどれだけ伝えられるかがカギ
理念やビジョンを掲げて経営をされている飲食企業(飲食店)様がほとんどですが、理念やビジョンを体言するために、現場ではどう行動しているか?また理念やビジョンと、現場のギャップは少なからず存在します。
そのギャップに入社後直面すると、「こんなはずじゃなかった」「社長が掲げている理念と、現場が違う!」と早期離職してしまう場合が多いのですが、入社前に実情を把握しておくと、「理念やビジョンを実現するために、現場は日々取り組んでいる。自分も入社後に努力しよう」という思いにもなりやすいです。
入社前面談で、現場を知る機会を
「現場に負担はかけられない」と、採用活動は人事や本部のみで行なっているという企業様もあります。
そういった場合、面接時に現場社員の手を借りる・・というのが難しいことも。
その場合は内定後に、現場社員(配属先の店長など)との入社前面談をぜひ入れるようにしましょう。
入社前面談では、配属先の店長と入社後の仕事内容について確認したり、マニュアルを渡したり、また人事から雇用契約の内容について説明したり。
入社前に、現場を知る機会を設けることで、安易な早期離職を防ぐ効果があります。
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