受賞酒 各部門一位

2017年6月5日、「SAKE COMPETITION2017」の表彰式と授賞パーティがありました。

当日は、今年より実行委員を務める中田英寿氏、いとうせいこう氏、女優の平山あや氏、モデルの谷まりあ氏、クリエイティブディレクターの水野学氏らがゲストプレゼンターとして登場。各部門上位3位に輝いた蔵元を表彰しました。

今年は海外からを含め、昨年を上回る世界最多の1730点が出品。いままでの「純米酒」「純米吟醸」「純米大吟醸」「吟醸」「Super Premium」部門に、「ラベルデザイン」「発泡清酒」が加わった7部門で審査が行われました。

部門ごとに1位、2位と順位がつけられるため、例年1位となったお酒は即日完売してしまうほど注目度が高いこのコンペ。
さて、今年の結果はいかに!


ステージに立つ審査員とゲストプレゼンター

ラベルデザイン1位は審査員の意見が一致

今年から新設され注目を集めた「ラベルデザイン部門」。
審査員を務めたクリエイティブディレクターの水野学さんは「デザインに正解はないとは思いますが、審査員3人ともが共通で良いという答えになったので、正解はあるのかもしれませんね」とデザインを高く評価。

実行委員で「ラベルデザイン部門」の発案者である中田英寿さんは「日本酒を伝えたり、覚えてもらったりするうえで、非常に大事な部門だと思います。これを良い機会にもっと日本酒が広がっていくと良いと思います」と今後への期待を語っていました。


ラベルデザイン部門

各部門の受賞酒1位はこちら!

それでは今年1位に輝いた受賞酒と受賞蔵元のコメントを紹介します。

【ラベルデザイン部門1位】
「越後鶴亀 越王(こしわ) 純米大吟醸」
株式会社越後鶴亀
「初めてできた部門で非常に光栄な賞をいただくことができました。ラベルで大変評価いただいたので、次は中身でも勝負していきたいです。」

【発泡清酒 部門1位】
「南部美人 あわさけ スパークリング」
株式会社南部美人
「近年awa酒協会が立ち上がり、その中でルールを作り発泡酒を盛り上げていこうという取り組みがあります。 そんな中、初めて作った発泡清酒が、1位になり非常に驚いています。awa酒協会の先輩方のご指導もあったから受賞できたと思っています。まだまだ乾杯の音頭で日本酒が後手になっておりますが、発泡の日本酒のポジションを確立させていきたいです。」


発泡清酒部門

【純米酒 部門1位】
「作 穂乃智」」
清水正三郎商店株式会社
「声が震えるほどうれしいです。これからも伊勢海老などの三重の名産品と一緒に食べていけるような日本酒を目指して作っていきます。 」


純米酒部門

【純米吟醸 部門1位】
「土佐しらきぎく 純米吟醸 山田錦」
株式会社仙頭酒造場
「高知を代表してとてもうれしい賞をいただきました。18蔵ある土佐の日本酒の知名度をもっと広げていきたいです。 そのために、まずは自分の理想とする日本酒をこれからも作っていきたいです。」


純米吟醸酒部門

【純米大吟醸 部門1位】
「開運 純米大吟醸」
株式会社土井酒造場
「思いがけないことに驚いています。社長(息子)が毎朝5時に起きて、頑張って仕込みをやっています。 今日は代理で来ましたが、非常に喜ばしい結果で、息子も喜ぶと思います。 」


純米大吟醸部門

【吟醸 部門1位】
「来福 大吟醸 雫」
来福酒造株式会社
「大吟醸部門で2連覇を期待しましたが、今年は違う吟醸部門で1位を取れてうれしいです。SAKE COMPETITIONは毎回、刺激になっているので、出品するからには来年も1位をとりたいです。」


吟醸部門

【Super Premium 部門1位】【ダイナースクラブ若手奨励賞受賞】
「七賢 純米大吟醸 大中屋 斗瓶囲い」
山梨銘醸株式会社
「今回、2つの賞をいただき非常に驚いています。1年間、ラべルも含め、持っている技術のすべてを込めて1本1本造りました。 毎年、ステップアップを目指して調整した結果が総合的に評価され非常にうれしく思います。毎年、日本酒を造っている中、 今回の賞を受けて、良い方向に向かっている手ごたえを感じました。また、母校の先輩である中田さんに祝っていただき、感無量です。」

今年の「SAKE COMPETITION」授賞式は大盛況でした!
ますます注目を集めそうな、各部門の受賞酒すべてはこちらからご覧いただけます。

蔵元のマーケティング力が試される時代に

「SAKE COMPETITION」のような市販酒を対象としたコンペがあることで、作り手にも変化がありそうです。コンペに出品し、審査員もつとめていた蔵元はこんなことを言っていました。

「私どもはコレという明確な基準があれば、そこに向かって技術を駆使したお酒を作ることはできます。多少困難でも、それは造り手にとって、やりがいを感じることなのです。全国新酒鑑評会しか(コンペが)なかった頃は、それだけを目指せば良かったのですが、最近はコンペもいろいろできてきて、海外も意識しないといけないとか、正直やればやるほどわからなくなっています(笑)」

酒の造り手は、酒それ自体のバランスの良さや完成度をひたすらこれまで追求してきたといえるでしょう。

一方で一般消費者は、料理との相性や、食事の場面で飲んでいて楽しいかどうか、といった点を一番評価するのではないでしょうか。

その蔵元は、
「飲食店に営業に行くと、私どもが良いと思うお酒が受けないことがあります。私どもが良いと思うのは、あくまで<欠点がないバランスがとれたお酒>ですが、飲食店が求めているのは、<料理に合うお酒>なのです。酸が浮いていて、作り手が良しとしないようなお酒でも、お店では料理に合わせやすい個性があるお酒として喜ばれることがあるのですね。」
とも話してくれました。

これからは、どんな日本酒を誰にどう届けたいのか、そういったマーケティング視点が造り手にも求められる時代になるでしょう。そうなれば、さらに多様な日本酒が登場することになるかもしれませんね!


日本酒を注ぐ様子

今後の日本酒業界への期待

日本酒マーケットを拡大・成長させていくためには、国内外のより多くの人に日本酒との接点をもってもらうことが必要になります。

ですが、「SAKE COMPETITION」でも「発泡清酒」「純米酒」「純米吟醸」「純米大吟醸」「吟醸」「Super Premiun」と部門が分かれているように、日本酒は種類が多いために、どれを飲めばよいのか、初心者には分かりにくさがあります。

だからこそ、コンペで、1位、2位とわかりやすく順位付けされた日本酒には「それ飲みたい!」と多くの人が殺到するのもうなづけます。(だから1位のお酒は毎年即日完売となるのですね!)
まさに、こうしたコンペは、日本酒ファンを増やすための絶好のきっかけといえます。

5月に開催された2日間に渡る審査会の様子については、「SAKE COMPETITION 2017 審査会レポート」をご覧ください。