こんにちは。Cook+総研編集部のミネコです。お子様連れのお客様は、飲食店にとって大事なターゲットといわれています。「子供が好きなお店」として圧倒的支持を得る回転寿司チェーンの成長や、「週末ランチ」に「いざか族」といった居酒屋の戦略など、商戦を左右するターゲット層として注目する企業も少なくありません。

回転寿司は子供連れファミリー層獲得に成功し、人気度アップ!

子連れファミリー層に人気の代表的な業態といえば、回転寿司チェーンです。回転寿司が子供連れファミリー層をターゲットとしたのは、2000年代後半ごろから。その戦略のひとつとして大きく打ち出されたのが「サイドメニューの充実」です。寿司以外の、ラーメン、うどんといった麺類や、子供たちが大好きなフライドポテト、唐揚、さらにパフェやケーキなどのデザートを充実させ、圧倒的な人気を得ます。

食機会データ ※出典:エヌピーディー・ジャパン㈱(2013年)「外食・中食 調査レポート 」

上の図は、外食市場の業態ごとのお客様タイプの分類を表示したグラフです。外食全体では、「1人で」が最も高い数値ですが、回転寿司は、「10歳未満の子供を含む家族・親族」が最も多く、ファミリーレストランを抜いています。さらに、外食市場全体の業態シェアでも、2009年の上位12位から2013年は9位にランクアップ。ファミリー層からの人気を獲得したことで、業態自体も活性化したといえます。

居酒屋の戦略”いざか族”ブームで、6組に1組が子供連れファミリー層!

さらに、女子会ブーム、ママ友ブームに続く居酒屋戦略として登場したのが、「いざか族」です。週末の早い時間帯のターゲット層として、居酒屋を日常的に使う、居酒屋慣れした「ゴールデンAGE」と言われる団塊ジュニアに的をあて、それが共働き家庭を中心とした子育て中のファミリー世代でもあったことから、大きな市場となりました。

izaka data01 出典:リクルート調査(2013)「2014年トレンド予測」

2013年度リクルート調査では、居酒屋の子連れファミリー層の利用者は全体の15.6%。居酒屋でも、メニューの充実化を図るとともに、分煙・個室の整備などを進め、ファミリー層のニーズに応えています。

独身時代から好きだった居酒屋に、結婚・出産後も!

実際に結婚・出産を経てファミリーとなり、回転寿司店で月に一度は家族で外食したり、”いざか族”と化している人は少なくありません。”いざか族”の場合は、独身時代から好きだった居酒屋に、結婚・出産後に家族を連れていく、というパターンもあるようです。

5歳の子供がいる編集部のMさんは、独身時代から通っていた大阪市内のある居酒屋に、夫と子供を連れていった際、おかみさんや店員さんが、昔通っていた自分の顔を覚えていて、子供用の食器を貸し出してくれたり、それこそ子供の成長を、身内のように喜んでくれたそうです。予約の電話を入れると、おかみさんは「個室取っとくね!」と言ってくれるとのこと。

松尾さんファミリー写真

Mさんは「料理をあらかじめ小さく切り分けてくれたり、子供用のコップは密閉式のフタ付きだったり、デザートをおまけしてくれたり。そんな心遣いがあるから安心して店に通っています。子供にどこに食べに行きたい?と聞くと、いつものお店!と即答します。子供への配慮があると、親もうれしいですね」と語ります。最近では、子供向けメニューも始まったとか。

20代だった常連客が家族を作り、家族みんなでまた通ってもらう。お店にとっても長く付き合えるリピーターは見逃せないもの。居酒屋における子連れファミリー向けのサービス拡充は、時代の変化に順応した必然の流れなのかもしれません。

子供連れで外食には”家族の団らん”が求められている

これらファミリー層をターゲットにした業態が大きな市場を獲得している背景に、リクルートの調査では共働き家庭が増え、塾通いや部活通いなど、家庭内で家族そろって食事を摂る機会が減っている”家庭内孤食化”があるといいます。

カゴメデータカゴメデータ 出典:カゴメ株式会社(2010年)「子供の食生活に関する調査報告書」

居酒屋に慣れた団塊ジュニア世代と、FC飲食店におけるメニューの多様化や個室の整備といった戦略がタイミングよくリンクし、回転寿司チェーンや居酒屋のようなファミリー層をターゲットとした市場が盛り上がりを見せているのです。今、家族の団らんは、”外食”に求められる時代なのです。 (記事作成:峯林)