『ゴ・エ・ミヨ2020』出版記念 授賞式の受賞者が登壇している様子

(プレスリリースより)

ゴ・エ・ミヨ(Gault&Millau)』は2人のフランス人ジャーナリスト、アンリ・ゴ(Gault)とクリスチャン・ミヨ(Millau)が1972年に刊行したパリ生まれのレストランガイドブックです。
昨日販売開始の新刊『ゴ・エ・ミヨ2020』では、今までの掲載地域である東京、北海道、北陸、東海、関西、中国のレストランに、新しく大阪や四国などの地域も含め673軒を掲載しています。

授賞式では、大勢のシェフが集まる華やかな雰囲気の中、今年才能を縦横に発揮し最も斬新で完成度の高いインパクトのある料理を出した料理人に与えられる「今年のシェフ賞」や、才能と情熱、技術とが今後の活躍を大いに期待させる新進気鋭の料理人に与えられる「期待の若手シェフ賞」をはじめ、9つの賞が16に及ぶシェフ・レストラン・生産者などに贈られました。

「今年のシェフ賞」はカンテサンスの岸田周三氏の手に

岸田周三氏の写真

岸田周三氏

調査した店舗の中で、才能を縦横に発揮し最も斬新で完成度の高いインパクトのある料理を出した料理人に贈られる「今年のシェフ賞」。今年は、フランス料理、カンテサンス(東京)の岸田周三氏に贈られました。
8個の賞の表彰が終わり、最後の表彰となった今年のシェフ賞。会場に集まった700名近くのシェフや生産者が見守る中、岸田氏の受賞が発表されました。

今回の受賞にあたり、日本のフランス料理界において長年高評価を得ながら、自身の料理の深化を図り、その日の最高の食材を生かし切るカルトブランシュ(シェフのおまかせ料理)というスタイルを日本に定着させた点や、幾多の優秀なシェフを輩出する指導力、また、海の資源保護など料理界全体をけん引する存在であることが評価されました。

将来のグランシェフへの可能性を認められた3人の料理人「明日のグランシェフ賞」

左から石井誠氏、片折卓矢氏、手島純也氏が並んでいる写真

左から石井誠氏、片折卓矢氏、手島純也氏

確かな基本技術で店舗に貢献し、その才能に将来のグランシェフへの可能性を認められた料理人に贈られる「明日のグランシェフ賞」は、ル・ミュゼ(北海道)の石井誠氏、片折(石川)の片折卓矢氏、オテル・ド・ヨシノ(和歌山)の手島純也氏に贈られました。石井シェフは、「自身の料理とアートへの思考をリンクさせた独自の料理空間」が、片折氏は「素晴らしい北陸の素材をさらに活かすような緻密な料理」が、手島氏は「卓越した技術を用いて、フランス料理を日本人の感性で表現している点」が評価されました。

「期待の若手シェフ賞」は4名が受賞。今後の活躍に期待

左から植田将道氏、高平康司氏、舛永高太郎氏、本岡 将氏の並んでいる写真

左から植田将道氏、高平康司氏、舛永高太郎氏、本岡将氏

その才能と情熱、技術とが今後の活躍を大いに期待させる新進気鋭の料理人に贈られる「期待の若手シェフ賞」は、すし うえだ(兵庫)の植田将道氏、くるますし(愛媛)の高平康司氏、永山(広島)の舛永高太郎氏、レストラン ビオス(静岡)の本岡将氏に贈られました。鮨店の料理人に賞が贈られたのは今回が初めてとなります。

土地の伝統文化や知識、技術を次の世代へとつなげる「トラディション賞」

徳山浩明氏の写真

徳山鮓 徳山浩明氏

その土地が育んできた伝統文化を守り、時に挑戦を試み、次世代へつなぐ知識と技をたゆまぬ努力で磨き続ける料理人として、徳山鮓(滋賀)の徳山浩明氏に贈られました。滋賀の歴史に育まれた発酵技術を駆使し、余呉湖畔の魚介やジビエや山菜なども活用し、土地の魅力を発信していることが評価されました。

あえて挑戦することを選び、新たな道を拓いた「イノベーション賞」

黒木 純氏の写真

くろぎ 黒木純氏

自身のキャリア、料理哲学、店舗のコンセプトなどにおいて、挑戦することを選び、新たな切り口で一歩を踏み出した料理人に贈られる賞。今年はくろぎ(東京)の黒木純氏に贈られました。世界を視野に入れた独自の料理世界や空間を築き展開している点が評価されました。

地域に根差し、料理や食材を通じてその想いを伝える生産者に贈られる「テロワール賞」

泉川道子氏、板坂直樹氏の並んでいる写真

左から愛農学園農業高等学校 養豚部 代表者 泉川道子氏、株式会社CAVIC 代表者 板坂直樹氏

その土地の風土や食材、育まれてきた文化に敬意を持ち、料理または食材を通じてその土地の文化や作り手の想いを伝えることを、信念をもって志す料理人または生産者に贈られる「テロワール賞」は、愛農学園農業高等学校 養豚部(三重・豚)、株式会社CAVIC(香川・キャビア)に贈られました。高校での取り組みに対して賞が贈られたことも初めてのことです。

ワインの知識はもちろん、卓越した接客技術も。「ベストソムリエ賞」

岩田渉氏の写真

ザ・サウザンド キョウト 岩田渉氏

ワインの知識やワインリストの構成のみならず、卓越した接客術を持ち、常にお客様重視の営業姿勢で他の手本となるソムリエ。今年は「ザ・サウザンド キョウト」(京都)のシェフソムリエを務める、岩田渉氏に贈られました。自身のサービスパーソンとしての信念を持ち、キャリアを重ねていく姿勢、そして世界レベルでワインとサービスの関係を探求する姿勢が評価されました。

コースを締めくくる優れたレストランデザートを提供するパティシエ「ベストパティシエ賞」

平瀬祥子氏の写真

レストラン ローブ 平瀬祥子氏

デザートの独創性と個性を特に際立たせ、かつコース料理の締めくくりにふさわしいレストランデザートを提供しているパティシエに贈られる「ベストパティシエ賞」。2年ぶりの受賞者として、レストラン ローブ(東京)の平瀬祥子氏へと贈られました。料理とデザートの関係において、それぞれの相乗効果で素晴らしい驚き、味のハーモニー、見た目の美しさを表現し、まさにコースを締めくくる世界観を持ったデザートであることが評価されました。

カジュアルに楽しむことのできるレストランを表彰する「ベストPOP賞」

鳥羽周作氏、野田雄紀氏の並んでいる写真

左からo/sio 鳥羽周作氏、キキ ハラジュク 野田雄紀氏

カジュアルに楽しむことのできる店を紹介するPOP部門の中で、コンセプトに沿い、インパクトの強い優れた料理を提供するレストランに贈られる「ベストPOP賞」は、o/sio(東京)とキキ ハラジュク(東京)に贈られました。o/sioは「ガストロノミーの料理をカジュアルで展開するという自身のコンセプトを実現させ、新たな一面を示したこと」が、キキ ハラジュクは「フランス料理を若い世代に親しんでもらいたいという思いの上に、フルーツを活かした独自の料理を創作し、人気店でありながらも常に次を見据えている点」が評価されました。

ゴ・エ・ミヨとは

ゴ・エ・ミヨの本

「ゴ・エ・ミヨ(Gault&Millau)」は2人のフランス人ジャーナリスト、アンリ・ゴ(Gault)とクリスチャン・ミヨ(Millau)が1972年に刊行したパリ生まれのレストランガイドブックです。質の高い料理人、食材、サービスをガイドするに留まらず、フランス語で土地、地域性を意味する「テロワール」にも着目。レストランだけでなく、シェフを支える生産者・職人にも注目して評価をしています。

2020年現在20ヵ国で展開され、日本がアジアでは唯一の進出国になります。フランスをはじめとする各国の優れた食のプロフェッショナルをつなぐ強力なネットワークを擁し、新しい才能や注目すべき食材を、より広く世界にアピールする力を持っています。また、2月19日に発売の新刊『ゴ・エ・ミヨ 2020』では、東京、北海道、北陸、東海、関西、中国、四国地方のレストラン、全673軒を掲載しています。

<発売概要>

書名 『ゴ・エ・ミヨ 2020』
発売日 2020年2月19日
定価 本体 2,727円+税
判型 A5
ページ数 352ページ
ISBN 978-4-344-95393-2
発行 ガストロノミー・パートナーズ株式会社
発売 株式会社 幻冬舎 書店またはAmazonなどにて販売