Foodionが手がける初のリアルイベント

FoodionMeetupは「Foodion」を利用している方をはじめ、料理人、飲食業に携わる方、学生、食に興味のある方などを対象に、料理、食、サービスについての知見やネットワークを広げることができるリアルな触れ合いの場を提供することを目的としたイベントです。

※1:Foodionの詳細については、記事の最後にご紹介します。

第1回となる、今回のイベントでは「世界を代表するシェフ100人」「Asis’s 50 Best Restaurant 2017」などにも選出された「レストランHAJIME」のシェフ米田肇氏と、「クックビズ」の創業者である藪ノ賢次が、「食」の世界で成長し続けるための仕事論をテーマに対談を行いました。

料理・飲食に関わる人々が大集結!

1回目の開催(初めての試み)で、また平日の日中にも関わらず、会場は満席でした。

今回は大阪での開催でしたが、遠方から足を運ばれた方も多く、京都に奈良や和歌山、中には東京や神奈川から、わざわざイベントのために来阪され、参加された方もおられました。

参加者の職業としては、やはり料理人、シェフ、板前さんと言った料理・飲食に関わる職業の方がほとんどを占め、またミシュランで星を獲得されているシェフも数名いるなど、改めて米田シェフの影響力の強さを感じました。
他には、メーカーに勤める食通の方や、飲食店への周辺サービスをお仕事にされている方、食材流通に携わる方など、まさにイベントのコンセプトである「食」に通ずる人々にご参加頂くことができました。

米田シェフと藪ノ賢次の対談風景

インスピレーションを得られたメインの対談

対談は「食」の世界で成長し続けるための仕事論を、3つのテーマに分ける形式で、1時間ほど行われました。

  1. 米田 肇シェフの修業時代
  2. 成長する上で大切なこと
  3. レストラン HAJIMEの未来

話の密度が濃く、もっと聞きたい!と感じた方も多かったのではないでしょうか。
Foodionのインタビューコンテンツでもそうですが、やはり一流の方のこれまでの経験談を聞くのは非常に面白いです。

米田シェフのお話で印象に残ったものをいくつかご紹介します。

米田シェフと藪ノ賢次の対談に耳を傾ける聴衆

ー ご自身のキャリアでのお話

「ある程度のところまでは、スムーズに行くんですよなんでも。90%、95%ぐらいまではスムーズにいけたりする。でも、あと少しのギリギリのところまでいくと、全く進めなくなる。で、その時はもう少しの所までたどり着いてるということがわからないから、普通はそこでやめちゃう。その時に、そこからさらに頑張れるか、進むか。ということが、とても大事。これまで全部ぼくはそのパターンだったんですよ。」

米田シェフと藪ノ賢次の対談に耳を傾ける聴衆2

ー 修業時代でのお話

「ぼくらの時は本当になにも教えてもらえなくて、一回教えたらそれで終わり。すごく印象に残っていますね。なので、逆にすごく自分で見聞きしたりして自分で身につけていくという事が身についていたように思います。でも今は即戦力が欲しいとか、そういう時代背景があることもあって逆に教え過ぎていたりする。そうすると、教えられたものというのは実はあまり身につかない、頭に入らない。自分で感じ取る、自分で発見するということを日々鍛える必要がある。」

熱く語る米田シェフ

ー フランスと日本との違い

「日本とフランスを比べた時に違うのは、日本は技能。フランスは芸術。日本は修業時代に師匠の技術技能を真似てできるようにしていくということが求められていたり、良いとされている。フランスは得た技術や技能を新しいこと、他と違うこと、誰も作ったことがないようなものをやろうとする。アプローチするスタンスが違う。」

参加者からの質問

ー 日本の少子化が与える飲食業界への影響

「人が少なくなることは避けて通れない、今後調理場の機械化、ロボットの導入をしてていかなければならなくなる日が来るんじゃないかと思う。廻していけなくなる。現実離れしている話に聞こえるかもしれませんが、でもすでに調理場はロボットだらけなんですよ。冷蔵庫もそうだし、ミキサーなんかの調理器もコンセントにささないと動かないわけです。そのうち、人間がいまやっているような仕事や作業を代替してやってくれるようなロボットや便利な機械がでくると思います。その時、じゃ、人は何するんだということになる。そこを考えないといけない。」

「人がやることでしか価値がでない事というのがあります。効率化の為に機械やロボットを活用することになったとしても、お客さんが喜んでもらう。という所に到達するためには、効率化だけでは実現できない感動や喜び、人対人じゃないとダメなことや満足感を得られないことがあるわけです。」

……etc

全てをご紹介することはできないのですが、話の前後で米田シェフの経験、体験談があり、とても内容の濃い対談でした。
参加者の皆様も真剣な眼差しで話に聞き入っており、会場全体として集中力が高まり、あっという間に過ぎ去っていった1時間でした。

親睦を深め合った交流会の雰囲気

仕事の合間にお越し頂いた方も多い中、交流会には多くの方が参加されました。

それまでの真剣な対談の雰囲気とは打って変わって、緩やかなムードの中、ざっくばらんな会話が飛び交うなど、賑わいを見せていました。
米田シェフも交流会に参加し、参加者との間の親睦を深めて頂きました。

交流会の風景_参加者の女性と男性
交流会の風景_語り合う姿
交流会の風景_米田シェフと名刺交換

終わりに

Foodionの第1回目のイベントでしたが、多くの参加者の方々のおかげで、対談・交流会と密の濃いイベントでした。
米田シェフの話はスタッフ含め、会場に居た全ての人の期待通りで、言葉では簡単には言い表せないほど価値のある話が多く、得るものがたくさんあったのではないかと思います。

ゲストの米田シェフをはじめ、お忙しい中お越しくださった参加者の皆様、また素晴らしい会場を提供して頂きました「スタートアップカフェ大阪」の皆様には、心より感謝を申し上げます。

なお、東京での開催もただいま企画中ですので、ぜひともご期待下さいませ。


※1)Foodionとは
Foodionは、食に特化した人材サービスを展開する企業「クックビズ」が、プロの料理人やサービスマン、飲食業に携わる方を対象にした、食に携わるプロフェッショナルのためのプラットフォームとして、WEBサイト、スマートフォンアプリ(2017年5月現在iPhoneアプリのみ)で展開しているサービスです。

第一線で活躍される国内外の一流の職業人へのインタビューコンテンツや、アプリで料理の内容を記録したり、食べ歩きで気づいたことなどを投稿・ シェアすることができるコミュニティーサービスです。

一流シェフ・料理人インタビュー「フージョン(Foodion)」
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