明石キャッスルホテル外観

食の世界をもっと自由に、もっと笑顔にするために。
cookbizが、食の歓びを未来につなぐため、15のアクションに取り組む『15のオイシイことプロジェクト』。
そのテーマの1つである『こども食堂支援プロジェクト』チームが、こども食堂へ実際に足を運び、取材しました。

今回おうかがいしたのは、株式会社キャッスルホテルが運営する『明石キャッスルホテル子ども食堂』。
取材をお受けいただいたのは総務課の植さん。こども食堂開催のきっかけや、こども食堂に対する想いなどをお聞かせいただきました。
(取材:2024年5月12日)

──こども食堂を始めるきっかけは何だったのですか?
植さん:6年前に明石市からお話をいただき、こども食堂をすることになりました。最初は別のスタッフが担当していましたが、昨年から私が引き継ぐことになりました。
ビジネスホテルがこども食堂を運営するというのはめずらしいことだと思います。特に地域の方は「ここにビジネスホテルがある」ということは知っていても、利用する機会はあまりないと思うのですが、子どもたちに何か緊急性が高いことや困ったことがあった時に、助けを求めれるような場所になれたらというか、地域貢献ができたらなと。明石キャッスルホテルを知っていただく機会にもなると思い、お話を引き受けました。

こども食堂開催中の様子

こども食堂開催中の様子

──開催頻度と対象者をお教えください
植さん:2ヶ月に1回、日曜日に開催をしており、校区の小学生と保護者の方を対象にしています。
明石市には、1人で安全に食べに来れるという理由から、1校区に1つのこども食堂を設けるという目標があるため、校区内の方を対象としました。
今では1人で参加されるお子さまもいらっしゃいますよ!

──スタッフは何名程度で運営されていますか?
植さん:運営自体はホテルのスタッフ4〜5名で行っています。
あとはボランティアで大学生の方が1名参加いただいていて、絵を書いたり、工作などをしたり、子どもたちと遊ぶイベントをメインに手伝っていただいています。

──こども食堂を運営していく上での「やりがい」や「良かったこと」をお教えください
植さん:やっぱり子どもたちが喜んでくれることですね!絵を書いてプレゼントをしてくれることもあるんですよ!嬉しいです。

──食材の調達方法や寄付の状況について、お教えください
植さん:当社のグループである「西明石ホテルキャッスルプラザ」で調理したお弁当を当ホテルまで持ってきています。最初はここで調理したものを提供していましたが、コロナ以降、安全性を考慮しお弁当形式で提供をしています。
今日は、お弁当以外に明石焼きを提供するのですが、その明石焼きは「夢工房」さんという明石焼きの会社がこども財団を通して提供してくださいました。ほかにも、パン屋さんから「ラスクがあるのでどうですか?」などとお声がけいただいたり、そういった形で提供してくださる企業様もいらっしゃいます。
クックビズ:お弁当を見てみたら、すごく豪華ですよね!とてもおいしそうでした(笑)メニューはシェフが考案されているのですか?
植さん:「西明石ホテルキャッスルプラザ」は和洋中さまざまなジャンルのお料理を提供しているので、各ジャンルの料理長に頼んで作ってもらっています。ビジネスホテルですので、料理長たちも普段は大人向けのメニューを考えていますが、こども食堂では、子どもたちの意向も聞いて子ども向けのメニューづくりを楽しんでやってくれていますね。
クックビズ:メニューは開催ごとに変わるのですか?
植さん:はい、毎回変わります!
クックビズ:将来的にはお弁当形式は辞めて従来通りに戻す予定ですか?
植さん:はい、その予定です。
できれば子ども参加型にしたいと考えています。例えばデザートにアイスクリームをトッピングするだけでもいいし、お料理のお手伝いみたいなことを子どもたちと一緒にする形式でやっていきたいとは思っています!

実際にこども食堂で提供されているお料理

実際にこども食堂で提供されているお料理

──こども食堂を運営していく上で、困っていることをお教えください
植さん:そうですね。困りごとというか、もう少し参加できる子どもの人数を増やしてあげたいと思っています。現在は定員20名で人数が限られているので、来たいと思っている子どもたちが参加できないこともあり、本来のこども食堂の目的に添えているのかなぁと思うときがあります。
共働きだったり、1人でいつもごはんを食べているお子さまなど、もっと来てほしいと思います。

──今後の展開などあればお教えください
植さん:もう少し回数を増やしていきたいです。
この間もお話があったのですが、地域の高齢の方でマジッククラブをされている方がいたり、お菓子作りをされている団体さんがいらっしゃるのですが、一緒に食事をしたり、お菓子作りをしてみるなど、地域全体のコミュニケーションの場所にしていけたらいいなと思っています。

まとめ

今回取材させていただき「もし子どもたちに何かがあった際に、こども食堂で訪れていればビジネスホテルであっても入りやすいのでは」とお話しされていたのが印象的でした。
スタッフの方もそれぞれ子どもたちに声をかけておられ、地域社会で子どもたちを見守っていきたいという雰囲気を感じました。

<実施概要>

名称 明石キャッスルホテル子ども食堂
住所 兵庫県明石市大明石町1-8−4
運営 株式会社キャッスルホテル
開催日 奇数月の第2日曜日
公式サイト 明石キャッスルホテルHP


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