煮卵弁当

こんにちは!Lillyです。
もうすっかり夏ですね!暑い日が続きますが、皆さまご自愛ください。

さて、この時期困るのがお弁当の衛生管理ですよね。傷んだお弁当をお子さんに食べさせるのは避けたいですし、ランチタイムにお弁当箱を開けたら異臭がする!なんてことがあると気分は最悪。食中毒のリスクもあります。

そこで今回は、お弁当が傷むのを防ぐコツをご紹介します。

お弁当が傷む条件とは?

「お弁当が傷む」とは、細菌が繁殖する状態のことを指します。
細菌が最も繁殖しやすい温度は35℃前後。夏場の気温はこの温度に近いので、お弁当が傷みやすくなってしまうのです。
このような条件下では、作ってから2~3時間で腐り始めるといわれています。朝に作ったお弁当がランチタイムには細菌まみれ、なんてことになりかねません・・・

そんななかで細菌の繁殖を防ぐためには、

  • お弁当箱や食品に細菌をつけないこと
  • 細菌が繁殖しにくい環境を作ること

の2つのことが必要になります。

調理の前に~ごはんやおかずを作る前から食中毒予防は始まる~

調理をする前のポイントは大きく分けて2つ。

①調理の前には、石鹸で手を二度洗いする。

指のまたや爪の間まで入念に洗いましょう。
ネットのレシピを見ながら作る方も多いと思いますが、スマートフォンの画面にはさまざまな雑菌が付着しているので、食材を触る前には手洗いを。

石鹸で手洗い

②弁当箱や器具類は、洗剤でよく洗い、しっかり乾燥させる。

細菌は水分が大好き。よく水気を切ることで、繁殖を予防することができます。
いちばん殺菌効果が高いのは熱湯にかけて菌を死滅させることですが、素材によってはできないこともあるので、その場合は洗剤でよく洗いましょう。
キッチンペーパーにお酢をつけてお弁当箱を拭くだけでも抗菌効果があります。

調理~さわらない&しっかり加熱することで細菌を寄せ付けない~

調理のコツはこの2つ。

①しっかり加熱する

中まで火が通ったかどうか外見から判断がしづらいハンバーグやから揚げなどは、充分に加熱調理しましょう。(中心温度が85℃以上で90秒間以上)
卵焼きなどは、半熟にせず、固まるまでしっかり加熱すること。
火を通さなくても食べられるハムなども、極力加熱調理をするようにしましょう。
当日調理が基本ですが、前日に調理するときや昨晩の残り物を詰めるときは、お弁当箱に詰める直前に必ず充分に再加熱しましょう。

②食材に触らないようにする

食材を加熱前に小さく切っておくことで、加熱後に触らなくてもいいようにしましょう。
おにぎりは、ラップなどに包んでから握り、直接素手で触らないこと。
キャラ弁は素手で食材を触ることが多いので、夏の間は避けた方がベター。

盛り付け~水気と温度はお弁当の大敵~

盛り付けの際に気を付けたいのは、この2つ。

①よく水気を切る

炒め物は水分をしっかり飛ばし、おひたしはよく水を絞ったうえで鰹節をかけるなど、汁が出ないように調理しましょう。
生野菜や果物を詰めるときには、よく洗い、水気をきちんと切るようにしましょう。別の器に入れるのもアリです。
食品からの水漏れを防いだり、他の食品に細菌が移るのを防ぐために、仕切りやラップを活用しましょう。
ソース・ドレッシング・醤油・ふりかけなどは別容器に入れ、食べる直前にかけましょう。

②よく冷ましてからフタをする

ごはんやおかずを十分に冷ましてからフタをするようにしましょう。
おにぎりに海苔を巻く場合は、ごはんが温かいうちに巻くと湿気てしまうので、冷ましてから巻きましょう。

持ち運び~食中毒対策の強い味方、保冷剤と抗菌シート~

大前提として、お弁当はなるべく直射日光の当たらない涼しいところに保管して、早めに食べるようにしましょう。
持ち運びの際にお勧めしたい二大アイテムが、保冷剤と抗菌シートです。
保冷材は100円ショップなどで売られているもので大丈夫です。
お弁当箱のフタと底に添わせて、お弁当をサンドする形で入れるのがおススメです。

抗菌シートは使い捨てなので割高ですが、その効果は折り紙付き。8時間程度持つものが一般的で、できあがったおかずやご飯の上にかぶせるだけなのでとっても簡単です。

ちょっと意識するだけで、食中毒のリスクを大きく減らすことができます。
安全で美味しいお弁当を食べて、午後からも頑張りましょう!

鮮やかなお弁当

食中毒にならないために!使うべき食材/使ってはいけない食材

お弁当に入れるべき、おすすめ食材

基本的に、お弁当の味付けは濃い方がおススメです。汗をかきやすい夏場には塩分が不足しがちですし、塩は昔から食品保存用に使われるほど保存・抗菌に優れているのでお弁当にもぴったりです。ただし、塩分過多には注意してくださいね!

①梅干し

日の丸弁当だと梅干しの周りしか抗菌効果がないので、梅シソ和えごはんなど、梅干しをまんべんなく散らせたごはんがおすすめです。

梅干し

②ショウガ

抗菌効果があるだけでなく、食欲増進にも効果アリなので夏バテ気味なこの時期のお弁当にはぴったり。豚の生姜焼き弁当などは食欲をそそりますよね。

③お酢

これまでの項でも紹介してきましたが、やはりお酢の抗菌効果は侮れません。甘酢団子やマリネなどを一品取り入れてみてはいかがでしょうか?

④揚げ物

中までしっかり火を通した揚げ物類はオススメです。ただし、ジャガイモコロッケは中身のジャガイモが傷みやすいのでお弁当には向きません。

⑤きんぴらごぼう

汁気もなく、味も濃いので満足間違いナシ。

⑥自然解凍で食べられる冷凍食品

最近の冷凍食品は美味しくてびっくりしますよね。中でも、自然解凍されるタイプの冷凍食品は、保冷剤代わりにもなっておすすめです。

食中毒の危険も・・・お弁当に入れてはいけない食材

①卵

生や半熟の卵をお弁当に入れてはいけません。ゆで卵は固めにゆでて、目玉焼きではなく玉子焼きにするなど、完全に火を通してください。

②生野菜、フルーツ

生野菜、特にキュウリやレタスなどは水分が出やすいので避けましょう。彩りにプチトマトを入れたい!という場合には、ヘタを取ってよく洗い、十分に水気を切ってから入れてください。
レタスをお弁当箱の仕切り代わりに使う人もいますが、レタスの細菌が他の食材に移ってしまうので、アルミカップなどを使いましょう。

また、フルーツ類も危険。どうしても持って行きたい場合は別容器に入れ、保冷剤でがっちりホールドするように。

③イモ類・根菜類

夏場は特に傷みやすいのでお弁当には不適です。ポテトグラタンやポテトサラダ、じゃがいもコロッケなどは見落としがちですがNGです。

④煮物

煮物には、細菌が大好きな水分がたっぷり含まれているので、細菌の温床になる危険があります。

⑤練り物・加工食品・乳製品

ハム、ソーセージ、ちくわ、かまぼこ、チーズなど、お弁当に大活躍のこれらの食品も加熱していない食品にあたるのでNG。練り物やハムは非加熱のまま食べられる食品ですが、必ず火を通してからお弁当に入れるように。

⑥マヨネーズ・タルタルソース

マヨネーズやタルタルソースは何かと混ぜることで細菌を繁殖させやすくなることがあります。ポテトサラダやマカロニサラダなどのサラダ類にもご注意を。

野菜

食中毒を防ぐ、ごはん&おにぎりのコツ

①ご飯を炊く時には、一杯のお酢を。

お米ニ合に対して大さじ一杯のお酢を入れてご飯を炊くと、抗菌効果が得られます。お酢は過熱されると酸味が飛ぶため、炊き上がるとお酢の臭いは気になりませんよ。

②炊き込みご飯やチャーハンは食中毒のリスク大

ごはんは具材を混ぜると腐りやすくなります。特に卵を使ったものは危険です。炊き込みご飯、混ぜご飯、チャーハン、丼ものなどはやめておきましょう。ちなみに麺類も同じで、具材を入れるほどリスクが高まります。
味のついたごはんがいい人は、ふりかけパックを持って行って食べる直前にかけること。

③手で触らない

素手で食材に触ると細菌が付着し、それが繁殖すると食中毒の原因になります。おにぎりを握るときはラップを用いるなど、素手でお米に触らないようにしましょう。

④海苔はごはんが冷めてから巻く

おにぎりに海苔を巻く場合は、ごはんが温かいうちに巻くと湿気てしまうので、冷ましてから巻きましょう。

各種おにぎり

いかがでしたか?中には、これまで何気なく使っていた食材がNG食材でびっくりした!という方もいらっしゃるかもしれません。
ぜひお弁当作りの参考にしてくださいね!