ZIPANGU_寿司を握る様子


その昔、黄金の国ジパングと呼ばれていた時代もあるように、今、無形遺産である日本の食文化を後世につなぎ、大切な味をいつまでも輝き続けさせることを使命とする「株式会社ZIPANGU」。
後継者不足などで継続困難な店舗を受け継ぎ後継していくほか、自社ブランドの運営や単商品をブランド化して世に出し広めていくなど、さまざまな事業を展開しています。同社の歴史から使命に至るまで、その取組みなどを紹介します。

日本の食文化を後世につないでいく

同社が最初に手掛けたのは、自社ブランドとして運営をおこなっているカレー専門店「神戸居留地オリエンタルカレー」です。

1870年ごろにオープンして以来、料理に定評があり、神戸を代表するなかのひとつとしても知られてきた旧オリエンタルホテル。1995年の阪神・淡路大震災で被災したことで閉鎖を余儀なくされ、人気メニューだった欧風カレーの提供も途絶えていました。

神戸市民の思い出ともなっている旧オリエンタルホテル…。そこで提供されていた欧風カレーを後世に引き継ぐことが重要だと考え、動き始めました。

日本最古ともいわれるオリエンタルホテルのカレーを作っておられたシェフとつながりを持ち、レシピをベースとして一緒に試作を重ね、当時の味を再現することに成功。そこにさらに「多くの方に伝統の味を届けるには、素材や調理方法を妥協することなく、誰でも召し上がっていただける価格で提供するべきだ」という強い思い入れも取り込みました。もともと高価格路線で提供されていたカレーを券売機で食券を購入するセルフサービススタイルに変更。店名は「神戸居留地オリエンタルカレー」。オペレーションを簡素化することで人件費を最小限に抑えるなど、ノウハウを最大限に活かしたベースのカレーを390円で提供。ワンコインでの提供を実現しました。

ZIPANGU_料理写真(カレー)

株式会社ZIPANGUの使命

そんな「神戸居留地オリエンタルカレー」を起点として事業を広げる同社。
会社の設立は2018年12月。代表の布施が以前に投資会社で勤務していた際、多くの飲食店がさまざまな困難に陥っていたり、街場の個店でおいしい料理を出しているお店が後継者不足で、どんどん閉店していくという状況をいくつも目の当たりにしてきました。
それをきっかけに、『この日本の無形遺産である食文化を残していかないといけない』その想いが募りに募って、【日本の食文化を後世につなぐ】という使命のもと同社は立ち上がりました。

「株式会社ZIPANGU」という社名は、『黄金の国ジパング』と言われていた時代のように、日本の食文化が長く輝き繁栄していけるよう名付けられました。基幹として自社ブランド店の開発・運営をしていきつつ、タイミングも大きく関わってくるM&Aやリブランディングといった事業では、アンテナを高く張って調査や情報収集に取り組みながら、各事業を展開し拡大していきます。

3つのメイン軸で事業を展開

株式会社ZIPANGUでは現在、自社オリジナルとして「築地 孫右衛門」「神戸居留地オリエンタルカレー」など5ブランド、M&A事業では「餃子の店 ひょうたん」など3ブランド、リブランディングでは「担々麺 青藍」を展開しています。

ZIPANGU_築地孫右衛門外観

M&A事業でおこなっていることは、事業の継承です。後継者不足であったり、コロナ禍において経営が難しくなったという店舗やブランドを引継いで、後継していきます。また、個店での実力はあるものの、それ以上の店舗展開ができてないといった飲食店も多くあります。そういった街場の名店・有名店といわれる店舗の商品を、より多くの人に知っていただくための展開をおこなっている事業がリブランディングになります。

例えば大阪・谷町にある中華専門料理店「青藍」。その中華料理店のメニューの一つ、担々麺に同社は注目。“中華料理店のメニューの一つ”としてでなく、特化させ“ブランド化”した展開を提案し、「担々麺 青藍」が誕生しました。

リブランディングも、M&A・事業継承も、しっかりと味をつないでいくということが何よりも重要となり、手あたり次第声がけしたり、どんどん依頼を受けることはできません。同社でその味をだすことがしっかりできるような、ノウハウや人材の育成が必要不可欠となります。

何事もまずは1歩の踏み出しから

同社では、実績を積んでノウハウなどをしっかり蓄積し、十分に活かしながら人材の育成に力を入れています。

ZIPANGU_スタッフ写真

座学で学んだり、想いをどれだけ熱弁したところで、結局は実践でいかにできるかというところです。大事なことは、『やってみる』ということ
まずは自分で『やってみる』ことが重要で、やってみないと何も起こりません。良くも悪くも結果を知ってから、次の判断をしていくことがその人の成長に繋がります。
まずは一歩を踏み出してみる。ということが重要ですので、考えただけでやめてしまう、何もしない…ということのないよう、「やってみせる、やらせてみる、そのうえで判断する」ということを大切に考え、育成しているそうです。

情報社会でいろいろな知識を得ることはできますが、見ただけ聞いただけで知った気にならず、実際に自分の手でなにかできる環境にいるのであれば、自分で考え、動いて、やってみることが成長への一歩かもしれません。
そして成長し、精神的にも経済的にも安定させ、自分が求めている『安定』をしっかり掴むことができます。

仕事の楽しさも安定も自分でつかむ

仕事はしんどいこともありますが、そのしんどさも楽しさややりがいに置き換えることも可能です。しんどいと思うことも楽しさに置き換えることが。働く上で大切なことではないでしょうか。

会社からは、「こういう風に楽しみをつくってください」と無理強いすることはできません。感じ方や楽しみ方は人それぞれ。環境を与えられるのではなく、自分でその環境を創り出すこと。個人や会社が成長するには、創りだせる人たちが集まり、チームになることが理想です。同社では、個人の意識を少しでも変えていくことを重要と捉え、今後の人材育成に注力しています。

現在設立3年の同社では、2年目に一気に拡大を図りました。今後さらなるスピードアップを図るには、社員ひとりひとりの想いと、社員の想いに寄り添える会社の体制が必要不可欠です。

ZIPANGU_料理写真(寿司)

会社も大きな夢を掲げつかみにいく

同社はまだまだ駆け出しのベンチャー企業ですが、理想実業グループという大きなバックボーンがあります。グループ内にはラーメンレストラン 「どうとんぼり神座(かむくら)」を運営する会社や、グループの生産部門をつかさどる会社、またグループのバックオフィスとして管理部門を担う会社もあり、株式会社ZIPANGUの事業に専念できる体制を整えています。

「日本の食文化・無形遺産を後世につなぐ」という理念をもって<100ブランド1,000億円>という長期的な目標に向かい株式会社ZIPANGUは成長していきます。

ZIPANGU_魚をさばく様子

まとめ

今回、「株式会社ZIPANGU」の想いや使命について紹介しました。
途絶えた味を再現し提供を復活させたり、途絶えさせずに後世につなげたり。といった取り組みをおこなう同社。重要な無形遺産である日本の大事な食文化を後世に残していくという、大きな使命をかかげて事業を展開しています。
商品をブランド化して広く世に出したりということもしており、いずれも、味を受け継ぐということを大前提とし、ただそれだけでなく、時代に沿った提供をしていけるよう工夫を加えるというところが、継承していくためには大事なことだとしています。それをできるのが、こちらの会社の大きな特徴であり、魅力だと思いました。
一歩踏み出す勇気、そして行動力があれば、スピード感ある事業展開ができる。この先も残し続けたい大切なものを、あなたの手でどんどん受け継いでいってみませんか。興味がありましたらぜひ、お問い合わせしてみてください。


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