
新型コロナウイルスの影響により、人々の巣ごもり需要が高まる中、飲食業界ではUber Eats(ウーバーイーツ)へ加盟するお店が増加しています。
そして、今後もしばらく続くと予想される自粛生活への対策として、Uber Eatsへの加盟を検討しているお店も多いでしょう。
しかし、Uber Eatsへの加盟を検討している方の中には、登録方法や初期費用、費用対効果など、わからないことがたくさんある方もいるのではないでしょうか。
この記事では、Uber Eatsへの加盟方法や初期費用、そしてUber Eatsに加盟するメリット・デメリットまで、わかりやすく解説します。
目次
Uber Eats(ウーバーイーツ)への加盟方法
Uber Eats(ウーバーイーツ)とは、アメリカのサンフランシスコに本社があるウーバー・テクノロジーズが、2014年からサービスを開始したデリバリーサービスです。
Uber Eatsの仕組みは非常に簡単です。飲食店側は専用のアプリからオーダーを受け取り調理したあとは、Uber Eatsの配達員がお客様の指定した場所まで商品を届けてくれます。
日本では2016年からサービスがはじまりました。最近では新型コロナウイルスの影響により多くの人々が自宅で過ごす時間が増えたため、Uber Eatsの需要が高まりを見せています。
また、それと同時に飲食店側も日々の売上対策として、Uber Eatsに加盟するお店も増えています。
Uber Eatsへ加盟するには、公式サイトのレストランパートナーページから、以下の店舗情報を登録することが必須です。
- 店舗名
- 店舗所在地
- 登録者の氏名
- メールアドレス
- 携帯電話番号
- 業種
業種は、レストラン、コンビニエンスストア、食料品店、酒類販売店の中からお店の形態に合ったものを選択しましょう。
その後、Uber Eatsからの案内にしたがって契約を結び、メニューの登録や注文を受ける際に使用するタブレットの操作研修を受ければ、加盟は完了です。
タブレットの操作研修は、30分程度の電話で終わります。
ただし、現在は加盟数が増加しているため、登録から加盟まで最大2ヶ月ほどかかることもあるようです。できるだけ時間に余裕をもって登録しておくと安心でしょう。
新型コロナウイルスにより不要不急の外出自粛が求められる中、飲食店側がUber Eatsを利用するメリットは日々の売上対策だけではありません。
ここでは、飲食店がUber Eatsに加盟するメリットを紹介します。
Uber Eats(ウーバーイーツ)は初期費用がかからない
ひとつ目のメリットは、加盟に際して初期費用がほとんどかからないことがあげられます。
加盟する際に発生する費用は、オーダーを受ける際に使用するタブレット代金のみです。タブレット代はレンタル制で、月額1,700円(ネット回線込み)です。
ただし、タブレットを持っていてお店にネット環境が整っている場合はタブレット代もかかりません。
そのほかの初期費用として、メニュー作成代やサイトに掲載する写真撮影代などで5万円かかるのですが、登録料が無料になるキャンペーンを実施しているときもあります。
もしキャンペーンを利用できなかったとしても、一括で5万円を支払う必要はありません。支払いは30回払いとなっており、毎月の売上から約1,667円が相殺される仕組みです。
月の売上が少ないときや、売上がなかったときは費用を支払う必要はありません。
このように、Uber Eatsへの加盟は費用がほとんどかからないため、毎月の売上が安定していないときでも加盟しやすくなっているのです。
気軽にデリバリー業務へ参入できる
ふたつ目のメリットは、デリバリー業務へ気軽に参入できることです。
通常、自分のお店でデリバリーをはじめるとすると、配達に必要な人材やバイクなどを準備しなければいけません。
しかしUber Eatsに加盟すれば、デリバリーに必要な人材、バイク、さらには受注システムまですべてUber Eatsが準備してくれます。
飲食店側は、容器などを準備するだけですぐにデリバリー業務に参入できるでしょう。
宣伝や集客まで任せられる
3つ目のメリットは、宣伝や集客もUber Eatsが行ってくれることです。
これまでデリバリーをしていなかったお店がデリバリーをはじめた場合、お客様にデリバリーをはじめたことが伝わるまでは時間がかかります。チラシを作成したとしてもコストがかかりますので、あまり効率的ではないでしょう。
しかし、Uber Eatsなら、デリバリー業務の宣伝や告知をすべてウーバーイーツのアプリ内で行ってくれるため、特別なコストをかけなくても集客できるのです。
アプリ内で告知を行ってくれることで新規顧客も呼び込めるため、売上を伸ばせる可能性もあります。
飲食店がUber Eats(ウーバーイーツ)をはじめるデメリット
Uber Eatsに加盟するメリットを紹介してきました。しかし、世の中に完璧なサービスが存在しないように、Uber Eatsにもいくつかのデメリットがあります。
サービスを利用する前にデメリットを理解しておくことは非常に重要です。事前にデメリットへの対策をすることで、発生する損失を未然に防げるでしょう。
ここは、Uber Eatsのデメリットについて詳しく紹介します。
手数料がかかる
Uber Eatsを経由した注文には、注文金額に対して35%の手数料が発生します。この手数料の中には、Uber Eatsの配達員への報酬も含まれています。
たとえば1,200円の注文金額の場合、手数料は「1,200円×35%=420円」です。
多くの飲食店では、デリバリーメニューに別途配達料金分を上乗せしていることがありますが、それでも35%の手数料は大きな負担になるのではないでしょうか。
ただし、Uber Eatsを利用することで新規顧客の獲得や売上増加が見込めるのであれば、Uber Eatsを利用した方がお店にとってプラスになります。
また、デリバリーで注文してくれたお客様が、それをきっかけに実店舗に足を運んでくれることも期待できるでしょう。
顧客のデータが集まらずマーケティングが難しい
顧客データはUber Eatsに管理されているため、店側にはどのような客層の人たちが注文してくれたのかなどの詳しいデータを集めることが難しいです。
顧客のデータが集まらないと、新規メニューの開発だけでなく、マーケティングや経営判断の難易度が上がる可能性があります。
店内オペレーションが煩雑になる
営業時間内であれば、いつでもUber Eatsからの注文が入ります。そのため、忙しいお店のピーク時にUber Eatsからの注文が殺到するということもあるでしょう。
その対応に追われて店内オペレーションが煩雑になってしまうと、店舗に来ているお客様に迷惑をかけてしまうかもしれません。
配達員の資質によって顧客満足度が下がるリスクも
Uber Eatsの配達員の配送によって、注文した料理の盛り付けが崩れていたり、こぼれていたりするケースがあります。その際に、お客様がお店と配達員とを混同してしまい、責任の所在がわからないことで店に連絡をすることもあるようです。
そのため店側に責任がない場合にも、よくない印象がついてしまうという事態も想定されます。
しかし、ほとんどのお客様は配達員がUber Eatsと契約しているパートナーであることを理解しているため、配達員の影響でお店の印象が悪くなる可能性は低いでしょう。
もし、お客様から配達員に関するクレームなどの電話があった場合は、Uber Eatsに問い合わせてもらうように伝えると良いでしょう。
新型コロナウイルスの影響により、飲食店の営業形態も変わってきました。
身の回り以外のトレンドをしっかりチェックして、変化の波に乗り遅れないようにしましょう。
「ククロ」では、飲食業界のさまざまな取り組みや最新情報などのニュースを日々配信しています。座談会も開催されているので、同じ飲食業界にいる仲間の考えを知ることも可能です。
最新の情報を取り入れ、視野を広げることによって、新しい発見があるかもしれません。ぜひ活用を検討してみてください。
編集後記
新型コロナウイルスの影響で加盟数が増加しているUber Eatsについて解説しました。
Uber Eatsへの加盟は手続きが簡単なだけでなく、初期費用をかけずにはじめられるため、売上が安定していないときでも気軽にはじめられます。
ただし、先ほどもお伝えしたように、少なからずデメリットがありますので、加盟する際はデメリットもきちんと理解しておくと、スムーズにはじめられるでしょう。