
SNSは今や多くの人が日常的に活用しているツールです。「有益な情報」「面白い画像」などをSNS上で共有・シェアすることも一般的になりました。
そんな中、飲食店でも多くの店舗がSNSに参入し、売上げに結びつけるための取り組みを実施しています。しかし、すべての店舗がSNSを上手く活用できているわけではないのが現状でしょう。
ここでは、飲食店がSNSを上手に活用し、売上げに直結する方法をまとめました。
目次
飲食店がSNSを活用すべき2つの理由
集客力を強くしたい飲食店がSNSを活用した情報発信を行うケースはよくみられます。SNSは幅広い年齢層の人が利用しているものが多いため、上手に活用すれば多くの人に自店舗のアピールができるでしょう。
飲食店にとってなぜSNSを活用したほうがいいのか、その理由について解説します。
1.リアルタイムな情報発信ができるから
SNSはリアルタイムで情報発信ができるため、お店の状況を素早く伝える手段として有効です。タイムセールやお得なキャンペーン情報、新メニューの宣伝などはなるべく早くお客様にお伝えしたいという飲食店は多いのではないでしょうか。
SNSで新しい情報を発信していけば、より自店舗に対して興味を持ってもらえるでしょう。
また、売り切れ情報や臨時休業、急な営業時間の変更も、SNSなら素早く伝えられます。
営業状況に変更があったときにすぐ情報発信ができれば、「お店に行ったら臨時休業だった」や「せっかく足を運んだのに売り切れで買えなかった」といったお客様の時間のロスも減らせるでしょう。
SNSからの発信はリピーターの獲得にもつながります。1度来店してくれたお客様がSNSでの情報を読んで、来店予定がなくても「ちょっと仕事帰りに寄ってみよう!」や「新メニューを食べてみよう!」と思ってくれるかもしれません。
2.SNS上でお店を紹介してもらえれば集客につながるから
SNSには、たくさんの人と「良いものがあれば共有したい」という文化ができています。
そのため、自店舗で楽しい経験をしてくれたお客様が来店時のことをSNSで投稿してくれるかもしれません。そして、その投稿を見た人にお店のことを知ってもらえることにより、お店に関する情報がどんどん広がっていきます。
SNSで自店舗についての情報が拡散されれば、宣伝費用をかけなくても多くの人に認知してもらえるようになるでしょう。
また、SNSで自店舗について発信していると、店舗に対して親しみを持ってくれる人も出てきます。まだ来店したことがない人が自店舗のファンになる可能性もあるのです。
SNSの利点は情報発信だけではなく、お客様とのコミュニケーションがとりやすいという部分にもあります。自店舗に来てくれた人の投稿に対して、感謝のメッセージを投稿する、いいねボタンを押すなど活用してみてはいかがでしょうか。
積極的にお客様とやり取りしていけば、自店舗に親しみをもちリピーターになってくれるかもしれません。
これで安心!SNSを運用する3つのコツ
飲食店がSNSを運用していくための3つのコツについて解説します。
SNSのコツといっても難しく構える必要はありません。誰でも簡単に取り入れられる方法であるため、ぜひ実践してみると良いでしょう。
1.毎日更新する
一般的に、更新頻度が高いアカウントに興味をもつ人は多いです。あまり投稿されておらず、最新投稿が何週間も前であるようなアカウントには、有益な情報が得られないと判断されてしまう可能性があるため、フォロワーが増えにくいでしょう。
自店舗に興味を持ってもらい、さらに来店へ促すようにするには、毎日更新をしてフォロワーの目に多く触れるようにすることが大切です。
「オープンしたらまず今日のおすすめを発信する」など、あらかじめルールを決めておき、しっかりと継続していきましょう。
2.SNSをひとつに絞る
SNSにはさまざまな種類があり、主にInstagramやTwitter、Facebookが利用されていることが多いです。複数のSNSを使いこなせれば、ある程度の集客効果が見込めるものの、慣れていないうちはひとつに絞って取り組むことをおすすめします。
SNS担当のスタッフが複数人いれば、スムーズに運用を進められるでしょう。しかし、店主ひとりの場合だとメインの業務と同時に更新しなければならないため、更新頻度が滞ってしまう可能性があるかもしれません。
まずはひとつのSNSを使いこなし、フォロワーをコツコツと増やしていく方法で運用を始めてみると良いでしょう。
また、SNSにはそれぞれ違った特徴があります。フォトジェニックで美しい店舗や料理が売りならInstagram、お客様と気軽にコミュニケーションがとりたいならTwitter、店内イベントや求人、クーポン情報などを積極的に発信するならFacebookなど、各SNSの特性を知った上で、なりたいお店像を達成するにはどのSNSが向いているか考えることが大切です。
3.写真付きで投稿する
飲食店の場合は「おいしそう、食べたい」と思ってもらうことが、注目されるコツです。そのため、積極的に料理の写真や動画をアップしましょう。
しかし、ただ単に写真や動画をあげるだけでは、すぐに効果が出るとは限りません。せっかくお店でおいしい料理を提供していても、写真の見映えが良くないと、マイナスなイメージをもたらしてしまう可能性があります。
料理の写真を撮る際には本格的なカメラや撮影機材を揃えなくても大丈夫です。スマホでも、撮り方次第でおいしそうな写真が撮影できます。
まずは、光の当て方を工夫してみてください。正面から光を当てれば料理の色や形がはっきりと表現できますが、ややフラットな印象になってしまいます。サイドから光を当てれば、料理に陰影が出て立体感のある写真になるでしょう。
このように、さまざまな角度から光を当てて「おいしそう!」と思える写真を撮りましょう。
ほかの飲食店の写真と見比べてみることも大切です。おいしそうに取れている写真にはどのようなアングルや構図をしているのか、研究してみましょう。小物を入れておいしそうに見える演出をするのもおすすめです。
SNSを活用した飲食店の事例
これからSNSを活用していこうとする飲食店にとって、他社の事例を見ることはとても大切です。
写真の撮り方だけでなく、どのような情報を発信しているのか、更新頻度はどれくらいなのかなど、実際にSNSを上手に活用している店舗を参考にして、研究してみましょう。
京都祇園 天ぷら八坂圓堂
京都祇園天ぷら八坂圓堂は、Facebookページを効果的に活用しています。
Facebookページとは、Facebookの法人向けアカウントのことで、お店のホームページ代わりに使用できます。有料オプションでFacebook広告も出すことも可能です。
天ぷら八坂圓堂のFacebookページには、料理やメニューの情報だけではなく、食材に使っている魚や野菜の解説も掲載しています。お店の情報だけではなく、学びを得られるようになっているため、ついファンとなって読んでしまうユーザーが続出しています。
ドミノ・ピザ
ドミノ・ピザでも、Facebookページをうまく活用した宣伝を行っています。
ドミノ・ピザのアカウントで特徴的なのは、画像だけでなく動画の投稿が多いことです。これはピザの魅力である伸びるチーズを効果的に見せるためのもので、「食べたくなる」と多数のユーザーから人気を博しています。
and.cafe
and.cafeでは、Instagramを活用した情報発信を行っています。
写真に特化したSNSであるInstagramでは、投稿画像が魅力的であることは非常に重要です。
and.cafeは魅せ方が工夫されたメニュー画像がとても豊富で、見ているだけでも楽しくなるようなアカウントになっています。
Mr.CHEESECAKE
Mr.CHEESECAKEでは、InstagramとTwitter、LINEを運用しています。なかでも、Instagramのフォロワー数は11万人以上(2021年2月現在)と、多くの人から注目されています。
食べたことのある人には「もう一度食べたい」、食べたことない人には「食べてみたい」と思わせるような、シンプルで洗練された画像が特徴的です。
ハッシュタグを活用し、お客様を上手くファン化させています。
豚組(とんかつ・しゃぶ庵)
豚組(とんかつ・しゃぶ庵)では、情報の拡散力が高いとされるTwitterを上手く活用しています。
更新頻度は高くないものの、お店のオリジナルキャラクターになりきった投稿で、お客様の心をしっかり掴んでいます。
お客様とのコミュニケーションも積極的に取っていて、その交流を楽しんでいる根強いファンが多いです。
上島珈琲店
上島珈琲店のTwitterアカウントは、コーヒーや店内のメニュー、建物の外観など写真が参考になります。
おしゃれな構図の写真で、お店に行っておいしいコーヒーを飲みながらゆったりしたいと感じさせます。
ククロ
飲食業界で働く人のためのアプリである「ククロ」では、食に関するニュースを日々発信しています。
「ククロ」では、この記事で紹介したSNSの使い方や事例、いろんな飲食店の取り組みなどもニュースやコンテンツとして配信しています。さまざまなお店が行っている工夫を研究して、良い部分を取り入れてみてください。
座談会も行っているので、同じ飲食業界の人の話を参考にすることができますよ。
編集後記
SNSは誰でも簡単にはじめられます。上手く活用すれば、広告費をかけなくても有名店になれる可能性があります。お店のこだわりや、他店との違いを積極的にアピールして、売上げに結びつけましょう。