こんにちは。クックビズ総研編集部の世古です。
クックビズでは「応募がこない」「定着しない」「なかなかいい人が採用できない」とお悩みの飲食店担当者さまより日々、ご相談をいただいています。
そこで今回は「採用できない求人広告あるある」として、採用がなかなかできない、人材がなかなか定着しない求人広告の例を下記のポイントごとにご紹介します。
いま掲載している求人と見比べてみて、ぜひ参考にしてみてくださいね。
いい人が採用できない、なかなか狙い通りの人が採用できない、という求人広告にはいくつか共通点があります。それがこちら。
【その1】一体、誰が欲しいの?
たとえば「応募資格」。こんな表記みたことありませんか?
例)
・調理経験者優遇!未経験者大歓迎!
・未経験者~調理経験者まで大歓迎!
はて、このお店は経験者と未経験者、どっちが欲しいのでしょう。
未経験者?経験者?経験者だとしたらどのレベル?など、欲しい人物像がイメージできません。
求人広告では、まず「募集背景」と「ターゲット」の設定が大事です。
※参照:採用目的・求める人物像は、トコトン絞り込む![第2回]
見習いとしてイチから料理人を育てていきたいのか、それとも2番手や3番手でのある程度のポジションをまかせたいのか、はたまた調理場を任せられる料理長や板長クラスが欲しいのか。
求人を掲載する際は、「広く浅く」よりも欲しいポジションに絞り込んで募集の対象を「狭く深く」の方が、探す側としても「ああ、このお店はこういう人を求めているんだ」と分かりやすくなります。
例)未経験が欲しい場合:
未経験者大歓迎!今回は、イチから料理人を育てたいと思っています。なので、包丁が握れる程度のレベルでもOK!
例)経験者が欲しい場合:
和食の調理経験をお持ちの方(年数は不問)
※仕込みや調理補助程度の経験でもOK!揚場・焼方経験をお持ちの方(年数不問)
※3番手候補の募集となります!
例)料理長クラスが欲しい場合:
カウンターでの調理経験をお持ちの方
※メニュー開発経験やマネジメント経験をお持ちの方は尚歓迎
【その2】一体、何をやらされるの?
続いて、「仕事内容」欄。こんな求人、みたことありませんか?
仕事内容:
「経験やスキルにあわせて調理業務をおまかせします。」
調理スタッフの募集なワケですから、調理業務をやるのは当然です。
求職者が知りたいのはそこから先の部分。
「入社したらどのポジションにつくのか(目指していくのか)」「まず何を行なうのか」「どんなスキルが身につくのか」「スタッフ体制は?どんな人と働くの?」
といったあたりまで具体的に書いてあげるようにしましょう。
例)見習い:
まず最初の1ヵ月ぐらいはお店のメニューや雰囲気、客層のイメージをつかんでいただくために接客からスタートします。その後は、見習いとしてて仕込みや刻みもの、簡単な盛り付けなどから少しずつ幅を広げていきましょう。将来的にはカウンターに立てるようになるまで、仕込みや野菜の切り方、魚のさばき方といった調理の基礎からしっかりとお教えしていきます。
例)経験者:
試用期間は接客と仕込みを行なっていただきます。その後は、揚場もしくは焼方を担当していただきます。現在、揚場・焼場ともに1名ずつ28歳のスタッフが担当していますので、2名体制で持ち場をおまかせしていくようになります。スキルや姿勢によっては早い段階で椀方あたりまでおまかせすることも考えています。
入社後すぐにでも二番手としてカウンターでの調理をおまかせしていきたいと考えています。しばらくは現在提供しているメニューの調理を行なっていただきますが、あなたにはメニュー開発のアイデア出しや提案にも力を貸してほしいと考えています。これまでの経験を活かした、斬新なアイデアに期待しています。
【その3】給与のイメージが湧きづらい
「給与」欄だってほら、こんな書き方…。
給与欄:
月給18万円~40万円以上
※経験・能力を考慮します。
なんと幅が広い給与の金額!
さて、自分は一体いくらもらえるのでしょうか…。
未経験の方ならおおよそ上記であれば月給18万円スタートかな?
とイメージはできますが、ある程度の経験者が見た場合、自分は一体いくらぐらいもらえるのか?
そんな疑問が出てきます。
面接の際もやはり求職者からすると給与や条件については、なかなか自分からは質問しにくいものです。
エントリー前の段階で、ある程度イメージできるよう、いくつか給与例を挙げてあげることも応募促進となります。
例)
月給18万円~30万円以上
<給与例>
- 入社1年/和食調理未経験・見習い/20歳…月給19万円
- 入社3年/前職で和食調理経験3年/27歳…月給25万円
※前職の給与や年齢・家族構成なども考慮します。
【その4】人気(ひとけ)がゼロ
掲載されている写真:
- 一品料理の写真
- コース料理の写真
- 店内や外観
など、HPやぐるなびや食べログに載せている写真だけ。
写真はすごくきれいだけど、人がいる気配がまったくない求人広告、よくありますよね。
仕事を探す上では、職場の人間関係も事前にイメージできた方が、入社して「ちょっと合わないかも・・・」ということも防げます。
特に店主さんや店長さんとの相性は、定着するかどうかにもつながっていきます。
「俺の写真なんか載せなくていいよ~(照)」なんて思っている店主さん・店長さん、ぜひぜひ調理場やホールのみなさんにもお声がけいただいて、スタッフさんの写真を載せましょう。
最近ではスマホなどで手軽にきれいな写真が撮れるので、気軽にいくつか撮ってみてぜひ求人広告に使ってみてくださいね。
まとめ
「応募がこない」「定着しない」「なかなかいい人が採用できない」とお悩みの店主さん・店長さんいかがでしょうか。
今掲載している求人広告を少し見直すだけで、反響が大きく変わったというお客様も多数いらっしゃいましたので、ぜひ一度参考にしてみてくださいね。
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