教育にあたる「人材不足&時間不足」を解消!
研修内容は70%ITを活用
有能な人材を育てるには、教育環境の充実が不可欠。とはいうものの、教育できる人材と時間が慢性的に不足している飲食店も多いはず。また教育できる人間がいても、その人の本来の業務に差し障ることがあったり、指導者次第で、スタッフの習熟度や成長に差が出ることもあるのではないでしょうか。
加藤さん:そこで、アナログに頼る教育方法からITを活用することをおすすめします。IT化というと、「エエ~ッ」「むずかしそう~」「やっぱりソコ?!」など、様々な声が上がりそうですが、そういう方でも、LINEなどのSNSツールは使いこなしているのではないでしょうか。IT化といっても、最近は扱いやすくなっているので、ぜひトライしてみてください。おすすめは教育カリキュラムのオンライン化。動画で技術を配信するんです。
スタッフ研修におけるIT化の例とメリット
(例)新しいメニューや調理技術をスタッフに伝えるなら…
- ★ベテランスタッフによる動画を作成。一度作成すれば、繰り返し好きな時に何度でも復習できる。
- ★教育する人のレベルに、左右されることなく、高い技術が、100%全スタッフに行き渡る
- ★複数店舗を経営する店では、教育係の移動時間などのムダが省略されれるうえ、全店一斉に新しい技術が行き渡る。
- ★経営者は、管理シートを活用し、スタッフの技術の習熟度をいつでもどこでもチェック。
- ★場所と時間にとらわれず、研修ができるので、FC展開もしやすくなる。
加藤さん:技術の習得は、学習時間(インプット)を70%IT化にし、残りの30%は実技テスト(アウトプット)として、アナログで行うのが効果的ですよ。
教育以外にも、Google Apps(グーグルアップス)などを活用し、店舗の売上集計など数値の入力や確認といった実務をオンライン化すれば、スタッフが随時書き込め、リアルタイムの現状がいつでもどこでも見られるようになります。
ITは「ムズカシイ、苦手」というスタッフが多い組織も、前回述べた「企業(店舗)理念」がしっかりしていれば、いざIT化に踏み切った時も、スムーズに浸透するものです。
ITはツールであって、目的ではないということの表れかもしれません。
──「企業(店舗)理念」を理解し、自分たちの仕事が、どんなふうに社会と関わって、まわりをhappyにしているか。それを意識しながら仕事ができることが、やはりここでもポイントのようです。
モチベーションが上がれば、新しいシステムの意義も理解しやすくなり、
会社に貢献 → 社会に貢献 → happy!
という公式があてはまるのかも!!
IT化で、時間と経費を70%削減でき、成長スピードも格段に向上したという店舗や企業も多々あるそうですよ。
【講師プロフィール】
ChatWork Academy株式会社 代表取締役 加藤利彦さん
同社の親会社であるChatWork株式会社での人事担当役員時代に、労働環境の改善に尽力。
ITの徹底活用により、業務を効率化。社員の負担を減らし、コミュニケーションを円滑に。
株式会社リンクアンドモチベーションの組織診断において、
2年連続で「日本一社員満足度の高い会社」に認定。
■協力
ChatWork Academy株式会社
大阪市中央区備後町3-6-2 大雅ビル3階