「度数が強い。」「大人の飲み物のイメージ。」ウイスキーに壁を感じている人は多いと思います。
しかし、ウイスキーはとても魅力の多いお酒です。

コンビニでサントリーの角瓶を手軽に買ったあなた、実はその角瓶の製造は8年前に開始されたかもしれません。

ウイスキーには、長い期間、樽の中で寝かせる熟成工程が必要で、熟成前のウイスキーは、透明無色で味もまずいのですが、それが長期間の熟成を経て美味しくなります。

そして、この熟成プロセスはいまだに解明されていないという、なんとも神秘的なお酒なのです。

今回は、そんなウイスキーを楽しんでもらうための4つのおすすめポイントを飲み方と頼み方を併せて紹介します。

ウイスキーの種類をおさえる

まず原料の違いで2種類に分けます。
大麦が原料の「モルトウイスキー」、大麦以外のトウモロコシやライ麦等の穀物が原料の「グレーンウイスキー」。

次に作り方の違いで2種類に分けます。
単一の蒸留所から作ったウイスキーを「シングルモルト」、複数の蒸留所のモルトウイスキーとグレーンウイスキーを調合したものを「ブレンデッドウイスキー」と分けます。

この種類の定義は、スコットランドの協会が決めたもので、国が違えば規定も違います。
ただ、簡単にこれくらいおさえておけば大丈夫です。

ウイスキーの飲み方と頼み方を覚えよう

それぞれの産地を覚えたところで、次は基本的な飲み方を覚えましょう。

ニート(ストレート)

ウイスキーに何も加えずそのまま飲みます。
度数が高いので、一口ずつ口に含んで飲みましょう。

一緒に出される水(通称チェイサー)と交互に飲み進めます。

ロック

ロックグラスに、グラスいっぱいの氷を入れ、ウイスキーを注いで飲む形。
飲み始めはストレートに近く、徐々に度数が下がってゆく。

冷たく飲みたいという方にオススメです。

ミスト

ミストは、ロックとは違い、砕いた氷(クラッシュアイス)をグラスいっぱいに入れてウイスキーを注いで飲みます。
グラスの表面にミストがかかったようになるので、清涼感があり、暑い夏の飲み方にぴったりです。

割としっかりした味のウイスキーで試すをことオススメします。

トワイスアップ

ウイスキーと同じ量の水を注いで飲む形。
水を少量加えることで香りが一層強まる。

度数を下げつつ、なるべくストレートに近い状態で飲みたい方にオススメです。

ハイボール

ウイスキーを適量のソーダで割った形。
銘柄の中にはハイボールとの相性がいいもの、悪いものがあります。

水割り

ウイスキーを水で割って飲む飲み方。
海外にはなく日本固有の飲み方。

ウイスキーを堪能したい時にはオススメ出来ません。

ウイスキーの産地をおさえる

最後にウイスキーにとって重要な産地をおさえましょう。

ウイスキーの特徴は原料、熟成される樽、天候、製法等によって特徴が決定されます。
産地が違えばこれらの要素も違ってきますし、同じウイスキーにまとめていいのか、という位に違います。
ある産地のものを試してみて、ダメなら他の産地を試すというのもいいですね。

有名な産地が5つありますので、まずはその産地を試してみましょう。
各産地の特徴とオススメ銘柄を書いてみます。

スコッチ〜スコットランド〜

スコットランドの代名詞ともなりつつあるスコッチ。
モルトウイスキーが主流。

ウイスキーが盛んなこの地域の味を一言で表現するのは困難ですが、特徴を挙げるならスモーキーな香りがして、味が重厚です。
香りを楽しみ、口に運べば、豊かな味の移ろいを楽しめます。

Talisker(タリスカー)

Talisker(タリスカー)
スカイ島のシングルモルト。

原料の麦芽を乾燥する時に使う泥炭(ピート)に由来するスモーキーさが特徴。

このピートが潮風を吸うので、スモーキーさの中に海を感じる事ができます。
こういう楽しみができるのもウイスキーの魅力。

ロックで飲むと、海の冷たさを感じられてオススメ。

アイリッシュ〜アイルランド〜

かつては米国への輸出で栄えていましたが、20世紀に米国で禁酒法が施行され大打撃を受け、現存する蒸留所は4つしかありません。(全盛期は100以上)
モルトウイスキーが主流。

スコットランドに近いがスモーキーフレーバーはなく、すっきりした軽さが特徴で万人向けの味です。

Jameson(ジェムソン)

Jameson(ジェムソン)
アイルランド最大手のミドルトン蒸留所のブレンデッドウイスキー。

しっかりした味だが、軽く飲みやすい。
アイリッシュの中で最も流通量が大きく、安価で手に入りやすいため、初心者向けです。

アメリカン〜アメリカ〜

アイルランドからの移住と共に広まった。

「グレーンウイスキー」が主流で、特にテネシー州を中心に生産される「バーボン」が有名。(原料の51%以上がトウモロコシのもの)バニラやキャラメルのような香りがあり、味は軽いです。

ハイボールと相性がいい銘柄が多いです。

KNOB CREEK(ノブクリーク)

最も有名なバーボンのジムビームの系統のウイスキーで、力強い甘さが特徴。
ストレートも美味しいが、濃いめのハイボールで飲むのが筆者のおすすめです。

カナディアン〜カナダ〜

アイリッシュがアメリカ禁酒法で産業が衰退した一方で、栄えたのがカナディアンウイスキー。

グレーンウイスキーが主流で、ワインやブランデーなどの香味液を用いる場合もあリます。
フルーティーな香りで癖がなく飲みやすく、アメリカンとかなり味は似ています。

CANADIAN CLUB(カナディアンクラブ)

カナディアンウイスキーの中で最も有名なウイスキー。

ライ麦が主原料のグレーンウイスキーで、スッキリした味で甘さを感じられます。
カクテルのベースとしても名高いです。

ジャパニーズ〜日本〜

竹鶴正孝がスコットランドから技術を学び、持ち帰って広まりました。

モルトウイスキーが主流。
味はスコッチに似ているが、スモーキーフレーバーが弱く日本人の口に合い飲みやすいです。

竹鶴(たけつる)

ジャパニーズウイスキー第一人者の名を冠したピュアモルト。

ピュアモルトは、複数のシングルモルトを混ぜたもので、グレーンウイスキーを用いない点がブレンデッドウイスキーとは異なり、ほのかなスモーキーさを残しつつ非常に飲みやすいウイスキーとなっています。

日本人なら是非一度は飲んで欲しい一品です。

バーテンダーと会話しよう

バーテンダーと会話しよう

上に書いた事は本当に基本的な事ばかりで、ウイスキーにはもっと深く広い世界があります。

しかし、この深い世界を徐々に開拓する事こそウイスキーの醍醐味なのです。
そんなウイスキーの世界を知り尽くしているのが、そう、バーテンダーです。

自分の好きな銘柄や産地を伝えて、これに似た銘柄ないですか?
と聞くと、丁寧なバーテンダーさんなら、何故そのような味になるのか、原料から製法までうんちくと一緒に教えてもらえます。
もちろん各銘柄に合う飲み方も。

さらに旅行先のバーで英語で注文できるレベルまでになればカッコイイですよね!

いきなりバーは敷居が高いというあなたに…

もうちょっとウイスキーを経験してから挑戦したいという方には、まずHUBがおすすめ。

HUBは、全国各都市に展開する立ち飲みスタイルの英国風大衆酒場です。
多くのウイスキーが安く提供されており、初めての銘柄に挑戦するのにぴったりな場所です。

ウイスキーの楽しみ方は、音楽や映画と同じ!

ウイスキーを楽しむイメージは音楽や映画を楽しむそれと似ています。

この音楽良かったけど、同じ歌手でいい曲ないかな?
この映画良かったけど、同じ監督でいい映画ないかな?

そうやって色々な作品と出会っていきますよね。
ウイスキーも同じで、そのようにイメージを広げていくことで、筆者はウイスキーを楽しんでいます。

皆さんが、この記事をきっかけにウイスキーの世界に引き込まれていって頂ければ幸いです。