日本でお米を使ったスイーツといえば、おはぎやお餅などが挙げられますが、世界にも同じくお米を使ったスイーツ「Rice Pudding(ライスプディング)」というものが存在します。
ごはんと牛乳という日本ではあまり馴染みのない組み合わせのライスプディング。正直、お米を主食としている日本では「ありえない」と感じる方が多いのではないでしょうか。
発祥地であるヨーロッパからはじめ、北南アメリカ、アジアなど海外では昔から愛されており、もはやおやつのメニューとして当たり前!?そんなライスプディングは、じわじわと女性を中心に日本人を虜にしています。
目次
ライスプディングとは?
お米を水で少し沸騰させた後に、牛乳で煮込むという特徴的なスイーツ。シナモン、レーズンも加えて煮込むことによってさらに風味出しており、さらに砂糖やコンデンスミルクも入れて甘く仕上げていきます。デザートや朝ごはんとして食べられることが多いです。
ライスプディングの発祥
様々な説がありますが、ライスプディングはヨーロッパ地方発祥だと言われています。
特に南米に渡ったスペイン人や北米に渡ったヨーロッパ移民によってアメリカやカナダで広まり、20世紀後半あたりからアジア、中東、南米に広がっていきました。そのため、作り方に違いが生まれました。
煮込んだり、オーブンで焼いたり、また材料も地域原産のものを使っているため、様々なテイストを楽しむことができます。
なぜこのようにお米と牛乳の組み合わせが生まれたのかと不思議に思うかもしれませんが、昔は、ヨーロッパ地方ではお米というのは高価なもので、人々の間では酷い腹痛などを治めるために使われていたと言われています。
お粥をアーモンドミルクや牛乳で甘くして飲みやすいようにしていた習慣がそのまま全世界に伝わり、現代のスイーツとして生まれ変わったということですね。
寒い冬は出来立てのままホットで食べたり、暑い夏は冷蔵庫で冷やしてから食べるのがオススメです。
今回はレシピも紹介しているので、ぜひ作ってみてはいかがでしょうか?国別にスペイン、ドイツ、タイのレシピをお届けします!
国別レシピ
スペイン
ヨーロッパ地方の中でも、最も古くからライスプディングが作られていたと言われている情熱の国、スペイン。スペイン語ではライスプディングは「アロス・コン・レチェ」として親しまれています。スペインの一般家庭のライスプディングは牛乳、米、砂糖のメイン材料に、柑橘系の皮を取り入れてるのがポイントです。とてもシンプルな一品ですがしっかりとこの柑橘系の皮が良い香りと味を出しています。
【材料】4人分
- もち米 150g
- 牛乳 500ml
- 砂糖 50g
- シナモン 1本
- レモンの皮 5g
- オレンジの皮 5g
トッピング
- シナモンパウダー 適量
【作り方】
- 牛乳を弱火で加熱します。砂糖、シナモン、レモンの皮、オレンジの皮を加え、さらに5分加熱します。
- 牛乳が沸騰し始めたらもち米を入れ、よく混ぜます。弱火のままにして、さらに20分間煮込みます。
- お粥状になったら、レモンとオレンジの皮・シナモンを取り除きます。1時間ほど冷ましたら皿にのせ、シナモンパウダーをふりかけたら完成です。
参照:Arroz con leche a la Española
ドイツ
ドイツ語では「ミルヒライス」として親しまれています。他の国では鍋で作ることが多いのに対して、ドイツではオーブンで焼くことが多いです。スライスしたりんごをトッピングにしてアレンジするのもオススメです。
【材料】4人分
- もち米 200g
- 塩 大さじ1/2
- 板ゼラチン 6枚(1枚2.5g前後)
- 牛乳 250ml
- 砂糖 大さじ6
- バニラパウダー 大さじ1
- マラスキーノ(サクランボリキュール) 小さじ3
- 生クリーム 250ml
- 砕いたピスタチオ 小さじ2
【作り方】
- 大きな鍋に洗ったもち米と1.5lの水、塩を入れて20分間沸騰させます。
- その間に板ゼラチンを500mlの冷水の入ったボウルに浸し、10分経ったら優しく絞ります。オーブンを180度にして温めておきます。
- 次に牛乳を温め、ゼラチン、バニラパウダー、砂糖、マラスキーノを加え、綺麗に溶けるように混ぜます。マラスキーノが手に入らない場合はアプリコットブランデーで代用しましょう。
- お粥状になったら、3を鍋に入れて混ぜます。オーブン用の皿に小分けしてピスタチオを盛り付け、30分焼いたら完成です。
参照:Arroz con leche estilo Alemán
タイ
タイでは、朝ごはんとしてライスプディングを食べることが多く、南国だけあってトッピングにはバナナやマンゴー、フルーツを乗せて食べます。季節のフルーツを取り入れるのもありですね!今回はココナッツベースのものをチョイスしました。
【材料】4人分
- 水 500ml
- もち米 250g
- ココナッツミルク 300ml
- 砂糖 100g
- 塩 ひとつまみ
ソース
- ココナッツミルク 100ml
- 砂糖 大さじ1
- 塩 ひとつまみ
トッピング
- マンゴー(お好み)
【作り方】
- 鍋にもち米、水 500mlを入れて沸騰させます。沸騰したら蓋をして、もち米が水を吸収するまで弱火でさらに15〜20分炊きます。
- 別の鍋にココナッツミルク、砂糖、塩を入れて混ぜ、中火で煮ます。沸騰したら火を消し、炊き終わったもち米を加え、混ぜたらもう一度蓋をして1時間ほど冷まします。
- 小さな鍋にソース材料のココナッツミルク、砂糖、塩を入れて沸騰させます。沸騰したら冷まします。
- 皿に2をのせ、スライスしたマンゴーを盛り付けます。最後にその上からソースをかければ完成です。
参照:Arroz con leche de coco y mango Tailandés
ちょっと作りたくなったかも…と思ったあなた。
自分好みのライスプディングを見つけてみてはいかがですか?
日本ならではの食材や季節食材を使ってアレンジするのも楽しそうですね!