
こんにちは。クックビズ総研編集部のハコベです!
今回は、料理人を志す高校生の方から、お悩みメールをいただきました!「料理人になるには?」その想いが伝わってくるご相談内容です。
料理人になる。夢を叶えるには?
【お悩みメール内容】
私は普通科の高校に通う高校三年生です。高校を卒業したら、是非料理を現場で学びたいと思っています。自分なりに就職先についてサイトや雑誌で調べたのですが、やはりまったく知らない世界で手探りの状態なので、一向に決まりません。自分は将来本格的に料理を学んで海外でも働きたいと思っています。つらく険しい世界だというのは、かねがねホテルで働く親戚から聞いていますが、それでも夢を叶えるために努力したいと思っています。普通科の高校卒業してまったく料理の経験のない私でも、料理人を目指して働ける場所はないでしょうか?何とぞアドバイスをお願いします。
(高校生・えむさん)
ハイレベルな調理技術を学ぶなら、やはり専門店
【ご回答内容】
こんにちは!ご相談メールありがとうございます。
まず、えむさんは、どういった料理の道に進みたいとお考えでしょうか?
フレンチ、イタリアン、和食、それとも・・・?
やはり料理人としての道を歩むのであれば、若い頃は、オーナーシェフのレストランなど、いわゆる専門店と言われる飲食店で修行される方が多いです。
オーナーシェフは、料理人であり、経営者です。
厳しい道を経験されており、来店されるお客様もシェフが生み出すクオリティの高い料理やサービスを求めてご来店されます。
働く上でプレッシャーは大きいですが、何よりも変えがたいスキル、経験値を高めることにつながります。
前後しますが、オーナーシェフのお店とは、有名ホテルやレストランなどで修行をつんだシェフが、グレードの高い、料理やサービスを提供する飲食店です。
お店の顧客ターゲットやコンセプトに応じて、ハイレベルな調理技術が求められる環境です。
オーナーシェフの感性やアイデア、料理の腕でお客様を魅了させるため、働く上では、オーナーシェフの考えに共感できるかどうか、「この人についていきたい」と惚れ込めるかどうか、が欠かせません。
オーナーシェフのお店で料理人として働けば場合は、仕込みから調理まで、基本から応用までしっかりとした調理技術を学ぶことができます。
ただ、お客様は、「オーナーシェフの料理を食べたい」といらっしゃる方々。
お店によっては、調理補助レベルで、なかなかメインなどにはかかわれない・・・というお店もあるようです。
シェフ自身がきびしい職場環境で経験をつんできたこともあり、同様の環境を求められることも多いです。
調理師学校の卒業生を歓迎する飲食店も多いですが、たいせつなのは何より「意欲」。
意欲ある人に、広く門徒が広がっているのが飲食業界の特徴です。
いずれにせよ、志の高い方には、魅力的な環境であるに違いありませんし、最近、いろんな料理人の方にお話を伺うと、「昔は職人の厳しい世界だったが、今はそれではだめ。各自を尊重し、人材育成の方法を変えていっている」、「自分が昔、厳すぎる料理長の下で育った。
今となっては、その料理長には感謝しているが、自分はそういうやり方で人を育てたくない」とおっしゃる方も多いです。
海外で働きたい?料理人になりたい?
また、海外を目指されているということであれば、やはり海外では、日本人の和食料理人や寿司職人が重宝される傾向にあります。
寿司職人の技術を磨き、海外で勝負する個人も増えています。
キャリア豊富な方はもちろんですが、包丁を握れる程度の日本人ならOK!という調理スタッフ求人もありますので、えむさんの考えるキャリアがもし「料理人になりたい」より、「海外で働きたい」というものなら、数年日本でバイトをして、海外へ・・・という道もありかもしれません。
ただ、将来日本に帰ってきたときのことを考えると、若い頃にしっかりとした知識・技術を身につけておくことも大切になってきます。
えむさんは、まだまだこれからの年齢です。まずは、なんとなく気になるという飲食店へ行ってみて、シェフやスタッフさんが働く雰囲気をイメージすることから始めてください。自分がそのお店に入って、前向きに働けるイメージがもてそうか?
そんな風に考えて、飲食店の方に話を聞いてみるのも手だと思います。
先輩料理人の言葉
「クックビズ総研」にあるコンテンツにて、2名の料理人経営者に登場いただいています。私自身、このインタビューに同席していたのですが、非常に印象的な言葉でしたので、ぜひえむさんにお届けしたいと思います!(すでに見られていたら申し訳ありません)
「自分らしさはなんだろう?自分は何が活かせるのだろう? 足らない部分をどう活かしていけばいいのか。料理人は、自分探し、自分との戦いの連続ではないかと思います」
【大阪で予約の取れないイタリアンレストラン】ジョヴァノット オーナーシェフ、上村和世氏
▼参考記事
他と比べるのではなく、自分と向き合い続ける 【上村 和世氏】
「料理って、今はたくさんのレシピも公開されていて、形だけは誰でもできる時代になっています。料理人として生きていくのなら、料理を馬鹿にしないこと、愛すること。名だたるシェフは、20代は料理とトコトン向き合っていると思います。料理を馬鹿にして20代を過ごしたら、大切なものがかけている料理人になってしまう。実力が100点ある人が作った簡略した料理と、70点しかない人が作った簡略した料理には、大きな差異があります。また、良い料理人は人を育てています。自分の料理を具現化してくれる人がいて初めて、レストランが成立する。人を育てられないと独立もできません」
【フレンチ・イタリアンなどの専門店を20店舗展開】株式会社かめいあんじゅ/代表取締役:真鍋 純氏
▼参考記事
レストランは人材育成、ノウハウ蓄積の場である【真鍋 純氏】
10代の頃の可能性は無限大です。
後からやらないで後悔するより、まずは行動を!
そして、いろんな価値観を受け止めてえむさんの夢・目標をいろんな人に話してください。
「クックビズ総研」に相談をよせてくれた、将来を真剣に考えるえむさんのような方であれば、きっとアドバイスや道を示してくれる先輩料理人が、たくさん世の中にいますよ!
また何か質問ありましたら、お気軽にお寄せください。
えむさんのご活躍の便りをお待ちしています!