
サクラブルーコーポレーションの誕生
──起業準備は整っていたのですか?
退職後、2010年サクラブルーコーポレーションを設立。最初は、カフェ専門のコンサルティングやケータリングビジネスから始めました。大手商業施設にある飲食店から依頼を受け、業態をパンケーキ専門店へと変更し企画・プロデュース・運営代行を担当しました。当時から「僕だったらこうするのになぁ」っていう、ジレンマなどもあり、だったら自分でつくればいい!って思って、店舗を立ち上げました。
──それが1号店となる『ELK(エルク)』なんですね。
そうです。前職からパンケーキのメニュー開発に携わったこともありました。入念に準備を重ね、会社設立から2年後、ついに自社ブランドのパンケーキカフェ『ELK(エルク)』を西心斎橋にオープンしました。
──オープン当時の心境は覚えていますか?
これまで何店舗かオープンの立ち上げに携わってきたので、やり方やノウハウは分かっていました。なので、とくに不安はなかったですね。今までの経験は予行演習のような感じです。何より、お客さまのことを考えて自在にお店づくりを行えることが楽しかったです。
──南垣社長にとって1号店とは?
最初は、お金もふんだんに使えないので、施工会社にお願いして予算設定したり、オークションで中古品を落としてきたり、いろいろ工夫して試行錯誤しながら作り上げてきました。だから、とっても愛着がありますし、何があっても1号店は手放したくないですね。
快進撃はこれからも続く
──今後のビジョンを聞かせてください
2018年の11月にはエルクの姉妹店「ELK NEWYORK BRUNCH」がダイバーシティー東京プラザ内にオープン。現状FCでは、6店舗の出店が決定しています。
さらに直営店では、新業態としてプレミアムタピオカ専門店「辰杏珠 sinanju」を展開。
原宿は2019年2月1日オープン、大阪は(アメリカ村)は2019年2月末、渋谷は2019年6月のオープンが決定しています。
2019年は日本のみならず、新業態に加え、いよいよ海外出店を視野に本格始動していきたいです。サクラブルーが発想するものを全世界へ届けたいです!
──サクラブルーで目指せるキャリアプランは?
飲食業の将来的なビジョンを描いたとき、起業するか・上を目指すかのどちらかになってきます。当社では今後の飲食業界を担う若いスタッフの希望に応じて、いろいろな選択肢ができるよう、手助けを行っていきたいと思っています。
──実際、独立された方はいらっしゃるんですか?
はい。独立した社員も独立を目指している社員もいます。数ある企業のなかから、サクラブルーを選んでくれたんですから、できる限り応援したいです。
ゆくゆくは、ホールディングス化して、幹部に出資、子会社や関連会社にして出店してほしいという考えがあります。
大事にしているのは、人と人との繋がり
──南垣社長の成長意欲の源泉はどこにあるのでしょうか。
僕自身、何のスキルもないし金持ちでもない。でも、ここまでやってこられたのは、後輩や同僚に恵まれていたからです。当時、死に物狂いで戦ってきた仲間で、今は弊社の社員として活躍しているスタッフもいます。「南垣さんの元で働きたい」という、想いを持ってくれている仲間がいる。だから僕も頑張ろう!っていうやる気につながります。
──ここが僕の強みと思うことは?
いつも仲間に恵まれていた。僕の財産であり、強みですね。もっと細かいことを言うと、弊社の経理担当は、息子のサッカーチームを通じて知り合ったパパ友。家具を作ってもらっている職人さんも同じサッカーチームのお父さんなんですよ。不思議と僕も周りには、そうゆう縁というか、繋がりが多いんですよね。有り難いことに、そうゆう星の下に生まれてきたのかもしれません(笑)。
──身近なニュースは?
社員数名の結婚が決まりました。この会社で働きながら、新しい家族をつくっていきたいと社員に思ってもらえるまでに成長できたことがうれしいですね。
──これから入社してくる方へメッセージはございますか?
僕は、器用な人間じゃないし、とくにスキルもありませんでした。そんな人間が34歳でイチから勉強を始めて、約10年でこうなれた。要は”こんなぼくでもできたんだぞ”ってことなんです。やる気や夢があれば、誰だってできるんです。早い遅いは関係ないんですよ。
今後、飲食で生きていきたいという方は、ぜひ入社していただきたいです。大変なこともありますが、好きなことに挑戦できている今が人生で一番楽しいです。
編集後記
インタビューで印象的だったのは、南垣社長の周りには常に人が集まっている。ということ。34歳でイチから勉強を始めて、サクラブルーコーポレーションを立ち上げられた背景には、周りの方々の支えがあったからこそと語って下さった南垣社長。エネルギッシュで面倒見がよく、人望が厚い南垣社長だからこそ、サクラブルーコーポレーションは、進化し続けているのでしょう。今後の動向にも益々期待が高まる企業でした。
<インタビュー・記事作成:松本 瑞希、撮影:川谷 吉秀>
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