インタビューにこたえる釜谷さん(右)、広野さん(左)


昭和7年創業 食材卸業を行う老舗の中庄商店が、”自慢の食材を多くのお客さまにお届けしたい”という想いから設立した「株式会社パッションギークス」。

2017年設立と日が浅いながらも、独自事業の強みと安定性を駆使し、名古屋からスタートした店舗展開は、関東・関西・北陸の各エリアで計27店舗まで拡大!うなぎ業界の領域においては、国内でトップクラスの出店数を誇っています。

『パッションギークスを未来と世界の食文化に』というテーマを持つ同社では、長い歴史の中で培われてきた日本の食文化こそ、世界へ発信できる独自の技術だと考えています。伝統を守りながらも、昔から続く本物を「現代」に合わせて変化・伝承することを最大の目的とする想いの下、活躍するスタッフたちも若い世代が多いのだとか。

記事では、そんな株式会社パッションギークスで働く、文字通り会社の未来を担う役職者たちに、実際に「どういった想いで運営しているのか」などについてインタビューしました。

▼プロフィール
広野 孝幸(ひろの たかゆき)さん【画像右】
「うなぎ四代目菊川 横浜駅ベイクォーター店」店長/福島県出身、35歳、入社3年目。
10年近く、飲食店でホールサービスを中心に勤務。和食、イタリアン、フレンチ、カフェ、スパニッシュバル、グランメゾンなど豊富な経験を持つ。
コロナ禍でも成長を続けていること、様々なポジションに挑戦できるという部分に可能性を感じ、2021年7月にパッションギークスへ入社。
現在は店長として日々の売上管理や人の管理などを行っている。

釜谷 文也(かまたに ふみや)さん【画像左】
「うなぎ四代目菊川 グローバルゲート店」料理長/岐阜県出身、27歳、入社3年目。
前職では派遣社員として別の業種にて従事。飲食業の経験は焼肉店でのアルバイトのみで、当時お世話になっていた店長の知人から紹介を受け、パッションギークスへ入社。入社理由は「うなぎに可能性と魅力を感じた」から。
現在は料理長としてキッチン業務・管理・人材育成を担っている。

まずは一挙に動画でご紹介!

店長はそのお店のコンパス!理想と現実をうまく調整し、チャレンジしてきた店長・広野さん

──日本でも珍しいうなぎ業態ですが、過去経験から入社後に感じたギャップについて教えてください。
和食という大枠では今までに経験があったのですが、うなぎ単体の業態だと当社が初めてとなります。私が最初に経験した業態が和食であり、サービスマナーや飲食におけるイロハを学んできましたので、自身ではわかっているつもりでしたが、実際は大分勝手が違いましたね。
うなぎに特化したこのお店は、日本食におけるいわゆるお座敷や作法といった厳しいしきたりはないのですが、求められる接客の質はかなり高い。高単価業態のサービス+日本食・和食の接客も求められることが難しくもあり、特殊だと感じました。

お客様にお料理の説明をする広野さん

うなぎ特化の業態は初めてながらも、過去の経験を活かして活躍している広野さん

ただ私たちは取り扱う食材の質や新鮮さに非常に強みを持っていますので、「常に良いものを」という謳い文句はお客様によく響きます。国産・海外産のうなぎの違いや、こういった所は当社の商品がより優れているといった説明を行います。良いものが常に提供できていることは、私たちにも自信と誇りを持たせてくれています。海外のお客様も来られますし、日々の営業そのものが、明確に日本の食文化を発信していると感じることができますね。

──店長になられるまでの経緯を教えてください。
当社に入社したこと自体が、ステップアップを目的としたものでした。最初はムスブ田町店に勤務していましたが、横浜駅ベイクォーター店の開業が決まった際に積極的に手をあげたことで、店長としてお店を任せていただけました。今でも次を狙う姿勢は変わりませんが、まずは一つずつできることから着実にクリアしていくことが大切だと考えています。

──店長としての「役割」はどういったものだとお考えでしょうか。
店長というのはお店を一つの船と考えた時に、その店のコンパスであり、舵であり竜骨(船にとって非常に重要な強度部材)だと思っています。だからこそスタッフには自分の中の指針や方向性を示すこと、そして店が崩れていかないように支えることが店長の一番の役割ですね。予算の達成やチームで何かを成し遂げた時の充実感はひとしおです。

スタッフの方とお話しする広野さん

やりがいと同時に責任も大きいと仰っていましたが、その言葉に店長としての明確な意志が感じられました。

他にこの仕事で気を付けているポイントは、「雰囲気づくり」です。店の雰囲気を作るのは私の役目だと考え、ムードメーカーとして常に明るく、バカなことも率先してやるように努めています。もちろん引き締めるところは引き締め、メリハリをつけることも大切です。
これは、前職のレストランで一緒に働いていた尊敬する上司から学んだことなんです。その方はどんな困難にも立ち向かい、どんなテーブルを担当したとしても絶対に笑いをとってくる、不屈のメンタルを持つサル顔のおじさんでした(笑)。

──初めて店長として就任する際に不安はありましたか?
不安しかありませんでした。

インタビューに笑顔でこたえる広野さん

まずはできないことを自分自身で認めることで、着実に前に進んでいったとのこと。

役職やマネジメントの経験が今までになかったので、最初は多くの労力や時間がかかり、管理に向き合う時間を削り出さなければ何事も進まなくなってしまうことに悩みました。
ただ、目の前の課題に全力でぶつかる、やってみなければわからないというスタンスは変えずにいて。出来ないことを認める&受け入れることで、本来の理想を現実まで落とし込み、今から何ができるんだろうと考えることから始めました。

自分が持っている能力の限界値というのは、数値では図ることができないんですよね。それでも挑戦していくにあたって自身の足りないところ、強いところ、そんな自分探しから始めていくイメージです。

レジ作業をする広野さん

「こうすればできるんだ」という自分なりのやり方を模索し、一つずつ解決しながら成長

就任当時はまだ小規模運営という柔軟性を活かして、事業部長からマンツーマンで教えていただいたので、いろいろと学ぶことができました。今では店長として知っておくべき数字、予算、チーム作りを学べる「店長研修」というものがありますので、不安も少なくスタートできると思います。

──広野さんならではのチーム作りやスタッフ育成について教えてください。
まずはスタッフの人柄、キャラクターを知り、適材適所を見極めることです。
この人は何ができるんだろう、何に向いているんだろうということを、個人によって接し方を変え、話しながら模索していく。チーム作りやスタッフ育成をする前に、まずはそれらをまとめるためのコミュニケーションは絶やしません。

それもただのコミュニケーションではなく、質問を交えながら行うことを意識しています。本当に簡単な質問なんですが、「こういう状況の時どう考えるか・行動するか」。受け答えによって、その人のメンタリティな部分を深く知るようにしています。個人的に、心理学にも興味があったので、そういった知識もアクセントに加えながらですね。

──パッションギークスはどんな企業だと思いますか?
端的に言って、「自由」につきます!
会社としてまだ過渡期ということもありますので、制約はありながらも私たちの発言を事業部長が拾ってくれ、フォローアップや会社に掛け合ってくれています。できることが非常に多いです。

笑顔でお話ししているスタッフのみなさん

その柔軟性や成長性に魅力を感じて活躍するスタッフたち

また、働く人たちも飲食以外から来られる方などさまざまな人がいますが、共通しているのはバックボーンがしっかりあって、熱い情熱・信念のようなものを感じられること。
労働環境も改善し、年々働きやすくなってきています。今は私自身がそこを整えていく側でもあるので、部下から話を聞いてより良くしていきたいと考えています。

──この記事を見られている方、未来で一緒に働く方に向け、一言メッセージをお願いします!
すごく使い古した言葉かもしれないですが、当社には大きなチャンスがあります。
これから店舗をどんどん出店していくので、店長や2店舗を統括するマネージャーを目指せる環境です。そこに対してチャレンジしていく意欲がある、真摯に向き合っていける人たちが多く集まってくれたら嬉しいですね。
私自身は今後最前線に立ち続けるのではなく、更にステップアップしながら現場のバックアップを行いつつ、企業の考え方や私のやり方などを伝えるポジションを目指していきます。
これからどんどん発展していく当社を一緒に盛り上げていきましょう!

うなぎに魅せられ、技を継承することの【意味】を見出した料理長・釜谷文也さん

──入社前は和食、特にうなぎ業態に対してどんなイメージをもっていましたか?
扱う食材であるうなぎの知識が全く無かったので、何が不安要素かさえも分からなかったんです。ただ、上限関係が厳しい業態だというイメージをもっていましたので、入社前も入社直後も、それだけが不安でした。

実際は、会社ならではの上下関係があるくらいで、想像よりも一般企業に近かったですね。社員みんなで力を合わせて仕事をしているな、といった感じでしたので良い意味で裏切られました。僕自身も最低限の上下関係は必要だと思っていますが、周りに気を遣うこともなく、仕事とプライベートを分けて考えられるようになったと思います。社風が影響しているのか、自然とメリハリがつく環境ですね。

鰻を焼く釜谷さん

何年も下積み生活が続くのではなく、入社早々からうなぎを扱えるのも大きなメリット

──取り扱う食材に強みを持つ御社ですが、現場でのメリットや恩恵などはありますか?
飲食店には色々な業種・業態がありますが、うなぎは触る機会の少ない食材ですよね。そういった面でも経験値が上がるというか、良い経験をさせてもらっているなと感じています。
入社してから約2~3ヶ月で練習を始めて、そこから教育期間が3ヶ月くらいだったと思います。まったくの素人だった僕に対して、料理長は根気よく丁寧に教えてくださいました。

これまで魚を捌いた経験はなく、初めて捌いた魚がうなぎだったんです!最初はにょろにょろと動くうなぎに苦労しましたが、必死に練習して習得していきました。うなぎは捌けるけど、普通の魚の三枚おろしは出来ないという状況でした(笑)。

──料理長に昇格するまでの経緯と、大事にしていることを教えてください。
前料理長が海外の店舗の立ち上げでしばらく日本を離れることになり、グローバルゲート店からも抜けることになったので、僕がそのまま引き継ぐカタチになりました。それからは周りのスタッフや上司に相談しながら、料理長としての役割をまっとうできるように努力しました。
前料理長が海外にいくと決まってから、就任が現実的になってくると同時に「自分が頑張らないといけないな」という風に意識が変わっていきましたね。
料理長として、僕がいちばん大事にしていることは料理のクオリティを落とさないことと、スタッフ教育の2点。料理の質を維持、そして向上できるように考えて行動しています。

鰻の焼きについてスタッフに教える釜谷さん

感触や目で状態を確認するうなぎの扱い方を丁寧にレクチャーしています

うなぎは1匹として同じものはありませんので、焼き方や炭の状態も変える必要があります。昨日のやり方で今日もできるとかではなく、その日1日をどうするか判断する難しさがあるんですね。これに慣れるまでは時間がかかりましたが、お客様に喜んでいただくことを意識しながら日々営業しています。

──料理長になる際の会社の研修やサポート体制はいかがでしたか。
自分に足りない部分を上司がよく見てくれていましたので、とても分かりやすく、具体的に指導していただきました。指摘が入るということは、出来ていないということです。指摘は素直に受け入れて、同じことを言われないように努力しました。経験が無かったので難しかったですが、早く自分のものにしたかったんです。

マネジメント経験も無かったので、最初は分からないことばかりでしたね。上司に聞いては実行して、の繰り返しで慣れるまで大変でした。今は、自分が経験してきたことを上手く生かしてもらえるように、考えながらアドバイスするよう心掛けています。

──チーム作りやスタッフ育成について意識していることを教えてください。
意識しているのは「飴と鞭の使い分け」です。褒めるときは全力で褒めて、叱るときは誠意をこめて言葉にしています。言いにくいことを伝えるには、日頃の信頼関係が大事ですので、普段から密にコミュニケーションをとるようにしています。料理長としての責任感は日々芽生えているなと実感しています。

インタビューに笑顔でこたえる釜谷さん

尊敬する料理長のようになりたい!成長を約束する釜谷料理長

目標としているのは前料理長です。コミュニケ―ション力が高く、どこにいても誰とでも気さくに話せる方で、そこにいるだけで場がパッと明るくなるんです。でも仕事には厳しくて自分に無いものを持っていました。僕も前料理長のようになれるように、もっと頑張らないといけませんね。師匠と呼べる人に出会えたことも大きな財産です。

──仕事へのやりがいや大変だと感じるのはどんな時ですか?
お客様が帰られる際にキッチンへ向かって手を振ってくださったり、ジェスチャーで美味しかったよと表現してくださるのを見ると「やっててよかった」と思います。たまにホールに出て接客もするんですが、直接声を聞くとすごく嬉しいですね!

大変だったのは、数字管理全般です。ちょっと計算が苦手でしたので…。分からないことは上司に聞いたり自分で調べたりして少しずつ覚えていきましたが、それがすごく大変でした。働きながらも学び続けることが大事なんだって。当初は頭が回らず、休みの日でも考え込んでしまう時期もありました。今はゆっくり休めていますので安心してください(笑)。

──御社の特徴に「日本文化の継承」がありますが、現場で実感することはありますか?
元々僕が教育した後輩が、さらに下の世代に指導している姿を見ると実感しますね。僕が伝えてきたことを伝えてくれているんです。うなぎ調理の技術もそうですし、色んな面が継承されているなと感じています。前料理長も同じことを思ってくれてたら嬉しいですね!

最近は海外の店舗が増えてるので、一度は働きたいという気持ちがあります。そのチャンスは「やる気次第」で回ってくると思いますし、国内だけでなく世界に向けてうなぎという「日本文化」を広げていきたいと思っています。

うなぎ四代目菊川一本重

商品自体に大きな強みを持つブランドだからこその「やりやすさ」があります。

──パッションギークスはどんな企業だと思いますか?
常に挑戦し続けています。僕が入社した頃から比べても店舗数がすごく増えていますし、海外にも店舗を出していて、常に”新しいことに挑戦している”というイメージがすごくあります。やる気と意思さえあれば何でも挑戦させてくれるところも素敵ですね。

和食経験者、和食以外の調理をやってきた方、未経験の方など、色んな経歴を持つ人がいて、刺激がすごく多いのも魅力です。外国人スタッフと一緒に働いたときは、お互いの国の文化を教え合ったりして毎日楽しんでいます!

未経験からスタートした僕も今では料理長です。「なりたい自分」を思い描いたとき、それが夢ではなく現実のものになることを身をもって証明できます。どんな人にも平等にチャンスが与えられる当社をぜひ知ってください!

まとめ

今回は株式会社パッションギークスで働く、文字通り企業の未来をこれから担っていく役職者たちにインタビューしました。まず驚いたことは、今では店舗の最前線、運営の核を担う彼らが、どちらもうなぎ業態未経験で入社していたこと。もちろん壁に当たったことや、苦労を重ねたからというのは当たり前ですが、その頑張った分の評価が正当にされていることが伺えます。

今回の記事で同社に興味を持たれた方は、求人情報も覗いてみてはいかがでしょうか!

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