お肉を焼く伊東さん


東京・六本木。華やかなこの街で、美食家たちの舌を唸らせる一軒のステーキハウスがあります。それは、株式会社オーイズミフーズが運営する「BENJAMIN STEAK HOUSE」東京六本木店。ニューヨークで絶大な人気を誇るその店の日本1号店として、本物だけが持つ圧倒的な存在感を放っているお店です。今回お話を伺ったのは、この店の厨房を支えるスーシェフの伊東 健太さん。ホテルのフレンチレストランからキャリアをスタートし、一度は独立も考えたという彼が、なぜこの場所を選び、何を目指しているのか。その熱い想いの根源に迫ります。

ホテルでの経験と、挫折、そして日本初上陸の舞台へ

──まず、これまでのご経歴と、オーイズミフーズに入社されたきっかけを教えていただけますか?
調理の専門学校を卒業後、新卒で第一希望だったホテルに就職し、フレンチレストランで4年半、調理の仕事をしていました。ただ、ホテルの泊まり勤務がどうしても自分の生活スタイルに合わなくて…。プライベートも大切にしたいという気持ちが強くなり、転職を決意しました。そんな時に見つけたのが、オーイズミフーズが運営する「BENJAMIN STEAK HOUSE 東京六本木店」のオープニングスタッフの募集です。「日本初上陸」という響きに強く惹かれ、ここで新しい挑戦をしたいと思いました。

──入社後一度退職され、再入社されたというご経歴だそうですね。
はい。2017年に入社し、2年ほど働いた後、一度独立を考えて退職しました。しかし、ちょうどコロナ禍と重なってしまい、挑戦したものの、なかなかうまくいきませんでした。その期間、ありがたいことに、この六本木店でアルバイトとして働きながら、自分の将来を考える時間をもらえたんです。スタッフとの関係も良好でしたし、本当に感謝しています。そんな中、「もう一度、社員として戻ってこないか」と声をかけていただき、再入社を決意しました。アルバイト期間も含めると、在籍は8年目くらいになります。回り道もしましたが、だからこそ、この店への愛着は人一倍強いと自負しています。

お肉を焼く伊東さん

本物のニューヨークを届ける。熟成肉へのこだわりとスーシェフの流儀

──お店のコンセプトについて、どのように解釈し、日々の業務に落とし込んでいますか?
「ニューヨークで提供している味と体験を、そのまま日本で」ということを大事にしています。入社した時に驚いたのは、スタッフの多国籍さでした。これはアメリカのレストランならではの活気につながっています。料理も、デコレーションはシンプルですが、一皿のボリュームはまさにニューヨークスタイル。そして何より、看板メニューでもあるポーターハウスステーキは、アメリカのシェフが厳選した特別な部位を仕入れ、各店舗で熟成させています。この「本物」を提供するための妥協のない姿勢が、この店の最大の強みだと感じています。

──スーシェフとしての具体的な仕事内容と、プロとして特に意識されていることを教えてください
現在はスーシェフとして、キッチン全体の運営管理を任されています。日々の仕込みや調理はもちろん、厨房スタッフの教育、業務フローの改善、シフト作成も重要な仕事です。特に、当店は外国人留学生のスタッフも多いので、就労制限を守りつつ、お店のオペレーションが円滑に進むようにシフトを組むことには、大きな責任とやりがいを感じています。
仕事で最も意識しているのは、やはり「熟成肉の管理」です。骨付きの巨大な肉塊を、温度と湿度を徹底管理した熟成庫で寝かせます。すると肉は縮み、旨味が凝縮される。周りについた乾燥した菌を丁寧にトリミングし、中心の最も美味しい部分だけをお客様に提供します。この技術は、年に数回来日するアメリカのシェフから直接指導を受け、厳しくチェックされます。彼らが来るときは今でもドキドキしますね。この緊張感こそが、私たちの品質を支えているのだと思います。

「キッチンは最高に楽しい」国籍を超えたチームワークが最高の味を生み出す

──職場の雰囲気はいかがですか?
最高ですね。お店のスタッフの誰に聞いても、きっと「キッチンは楽しい」と答えると思います。この六本木店は「BENJAMIN STEAK HOUSE」の日本の1号店、つまり日本の本店です。だからこそ、スタッフ一人ひとりのプロ意識は非常に高い。それでいて、雰囲気はとてもフレンドリーで、チームワークを何よりも大切にしています。年齢は20歳から50歳までと幅広いですが、お互いに意見を言い、相談し合える風通しの良さがあります。以前働いていた日本のホテルは日本人だけの環境だったので、この多国籍な環境はとても新鮮で、刺激に満ちています。

──チームのモチベーションを高めるために、何か工夫されていることはありますか?
キッチンには台湾やミャンマー出身のスタッフもいますが、国籍や文化の違いが壁となることはなく、むしろ楽しんでいます。お互いの考え方の違いに触れることで、視野が広がるのを実感しますね。仕事以外でも、プライベートで飲みに行ったり、みんなでアスレチックに遊びに行ったりと、コミュニケーションは活発です。先ほどもお話しました通り留学生のスタッフも多いですし、文化や風習の違いなど関係なくみんなが楽しめるような企画を考えるのも、私の楽しみの一つです。多い時は15人くらい集まるんですよ。

──働いていて「楽しい」と感じるのは、どんな瞬間ですか?
やはり、熟成肉という特別な食材を、最高の状態で焼き上げてお客様に提供できた時ですね。この挑戦そのものが面白いです。また、バックグラウンドの違うメンバーが、一つのチームとして連携し、日々の営業を無事にやり遂げた時の達成感は格別です。キッチンに響くお客様からの「美味しかった」という声が、私たちの何よりの喜びであり、モチベーションになっています。

サラダを盛り付ける伊東さん

挑戦を歓迎する風土で描く、自身の成長と会社の未来

──ご自身にとって、オーイズミフーズで働くことの魅力とは何でしょうか?
「本物を提供する」という確固たる姿勢と、グローバルな職場環境が最大の魅力です。そして、現場の裁量権が大きいこと。ポジションに応じて自分のアイデアや工夫を反映できますし、会社全体に「挑戦を歓迎する」という風土があります。例えば、記念日のお客様向けに特別なデザートプレートを提供したことがあるのですが、これは私のフレンチの経験を活かした提案でした。お店のライセンス契約上、変えられない部分は多いですが、そのギリギリのラインで「いかにアメリカっぽく、お客様に喜んでもらえるか」を考えるのは、非常にクリエイティブで楽しい時間です。

──最後に、今後の目標や挑戦したいことをお聞かせください。
将来的には、オーイズミフーズの新しい店舗の立ち上げや、飲食事業全体の拡大に携わっていきたいです。この「BENJAMIN STEAK HOUSE」で得た経験を活かして、もっと多くのお客様に愛されるお店づくりに貢献したいですね。個人的に、いつか会社に提案したい洋食系の新ブランドの構想もあります。その日のために、今はここでしっかりと実力をつけ、自分の意見を形にできるよう準備していきたいと思っています。

インタビューにこたえる伊東さん

編集後記

インタビューを通じて、伊東さんの穏やかな語り口の中に宿る、料理への揺るぎない情熱と探求心、そして共に働く仲間への深い愛情がひしひしと伝わってきました。一度はお店を離れながらも、再びこの場所に戻ってきたのは、単なる偶然ではないのだろうとさえ思えます。彼を惹きつけてやまない「本物」へのこだわりと、国籍を超えて最高のチームを築き上げる喜び。その両輪が、今日も魅力たっぷりのステーキを生み出していることでしょう。伊東さんの挑戦は、まだまだこれからも続いていきそうです。

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