滝沢シェフ


自己資本比率86.5%!業界屈指の堅実経営を続けるオーイズミフーズ。“守り”の経営だけでなく、攻めの経営も展開。
2020年2月に「ミシュランガイド京都・大阪」で連続掲載を続ける「中国菜 エスサワダ」(大阪)を東京・西麻布に誘致。2024年9月には、西麻布から東京駅前の新丸の内ビルディングに移転。「中国菜厨 エスサワダ」新丸ビル店オープンとして話題を集めました。現在、同社が運営する店舗数は国内外に50業態320店舗。全店直営で展開中です。

今回、話題の「中国菜厨 エスサワダ」新丸ビル店(東京都千代田区)で、料理長を務めるシェフ・滝沢 哲治さんに取材。同社の強さの秘密、そしてご自身の料理人としての転機や想いをお聞きしてきました。

40歳までに料理長を経験しておきたいと転職を決意
「エスサワダ」のシェフとして奮起

──オーイズミフーズに入社したきっかけは?
前職は、香港で誕生した外資系のホテルの広東料理レストランに勤務していました。私は40歳までには料理長を経験したいという希望がありましたので、39歳で思い切って、この会社に転職しました。

決め手は、ミシュランにも認められる「エスサワダ」の料理長ということでしたので、やりがいとしては十分だと感じました。

──「エスサワダ」は全国有数の中華の名店ですね。新店である東京・新丸ビル店ならではの特色はあるのでしょうか
ミシュラン認定の大阪本店と同様の味・クオリティを出しながら、敷居を少し低く設定しています。
東京駅前の商業施設内の店舗ですので、ご新規のお客様が多く、館内にショッピングに来られた方が立ち寄りやすい店になっています。

本店には無いアラカルトメニューが多数あって、価格を含めてちょっとカジュアルにしています。あとは旬の素材を使ってメニューの考案も行っており、シェフとして自分でメニュー開発ができることにやりがいを感じていますね。

今後、さらに多くの人に「エスサワダ」というブランドを知っていただき、その名をますます全国に広めていきたいと思いながら、料理をご提供しています。

エスサワダ入口、スタッフ3名

大手だからこそ発想やスケールも大きく楽しい

──そのためには後進の育成も大事だと思うのですが、スタッフのモチベーションやチームワークを高めるためにどのような工夫をしていますか?
私は「新米は洗い物しかしない」などは好ましいと思えず、当店では年功序列はありません。僕も食器を洗うし、休憩や早番など、すべて協力し合う体制を作っています。

中華の花形は鍋なので、若いスタッフもできるだけアラカルトぐらいはできるようにトライしてもらいます。だから楽しいと思う。全部のオペレーションがこなせるように、早く一人で調理できるようにと指導しています。まぁ、人も余るほどいるわけでもないので、どんどんやっていってもらわないと(笑)。

──オーイズミフーズで働くことの魅力はなんですか?
会社の規模が大きく、今回のようにミシュランの星に認定されるような店舗を誘致するなど、発想の幅、スケールの大きさが魅力です。
また中華の世界だけでなく、全社で多彩な店舗があるので、業態の異なる…、例えば、和食の料理長と話す機会があったり、スタッフの急な病欠があっても他店舗からヘルプに来てくれて、支障なく店を運営できるのがいいですね。
お休みや賞与など、待遇、福利厚生も整っているのがありがたいです。

調理風景

生涯、学ぶことはある。今後はさらに中華の魅力を伝えていきたい

──スケールの大きさ、安定感は魅力ですね。料理長クラスになっても成長や学びを感じることがありますか
人件費、原価計算を含めて数字への意識は高くなったと感じていますね。経営に関わる数値管理を学ぶことができ、勉強になりました。教えてもらえる機会もあるんですよ。

それに頑張ったぶん、きちんと評価され昇格していくことは大きなモチベーションです。今、大阪本店のメニュー考案にも携わり、「中国菜 エスサワダ」の創業者であり、総料理長でもある澤田州平さんと共にメニュー開発も進んでいます。

──若手の料理人に贈る言葉あればぜひ
料理は自分で作らないと面白くないです。昔は最初の5年間は皿洗いしかできないとか普通にありましたけれど、それは良くないと思います。入社1ヶ月だって頑張ればやれる仕事は増えるし、アイデアがあったら出してもらい、それを活かしてメニューもどんどん変えていきます。

この店では、決まったメニューしか作れないなどはないので、いろんな料理が作れて、いろんなアイデアが活かせる、いろんな食材が使えます。会社の規模は大きく、でも個人店に近いフレキシブルさが魅力です。

今後、旬の食材を使って、さらに中華料理の魅力を世に広めていきたいと思ってますよ。

調理風景

編集後記

「新米は洗い物しかしない」「決まったことしかさせない」
昔ながらの修業に「それは嫌なんです」と繰り返しおっしゃる滝沢シェフ。
「今後の目標や挑戦したいことはありますか?」の問いに、「オーイズミフーズの社長。というのは冗談で…」とコメントするなど、終始、楽しい取材でした。

現在、大阪本店のメニュー開発、総料理長も見据え、「中国菜 エスサワダ」の創業者・澤田州平さんと二人三脚で邁進しているそうです。お話をお聞きして、いくつになっても学び続け、進化し続ける心を持ち続けたいと感じました。

エスサワダ料理・店内

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