「イケメンは、お好きですか?」ということで、今回の主人公は、「第11回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」審査員特別賞を受賞された根田淳弘(こんだあつひろ)さん。現在は渋谷駅から徒歩8分のバー「magician’s Red」のマスターをなさっています。

芸能界から、飲食業界へ。その異色の経歴に迫るべく、クックビズ総研編集部の金光がノリノリで取材に行ってきました!

ジュノンボーイ

小さな頃から、芸能界を夢見てきた。

───元ジュノンボーイということで、さすが爽やかですよねー!

根田さん:ありがとうございます(笑)。

もう10年以上も昔の話なんで、ちょっと恥ずかしいんですけどね。ただ、そう簡単に受賞できるものではないから、自信をもってアピールするようにしています。

───やっぱり「いとこのお姉ちゃんが勝手に応募して…」というパターンですか?(笑)

根田さん:いえ、大学のときに友だちと応募しました。ぼく、近畿大学の演劇専攻だったんですよ。もともと芸ごと好きの母親の影響で、芸能界への憧れが強くて。

その憧れがはじめて現実のものとなったのは、中学生のとき。ぼくの地元・和歌山を舞台に、映画が撮影されることになったんです。ぼくは地元出演者として、オーディションで選ばれました。学校の授業を特別に休んで撮影に参加したり、セリフを覚えたり、大御所俳優と普通に話したり、「なんて楽しいんだろう!」と。このことをきっかけに、ますます芸能界に魅了されていきました。

ジュノンボーイ

───応募総数1万3,446名の中から、みごと審査員特別賞に選ばれた根田さん。7社の芸能プロダクションから声がかかったそうです!そこからは芸能活動と学業を両立させ、大学卒業と同時に上京。本格的に芸能界の道を歩み始めます。

あがったり、さがったりの芸能人生。

───上京後は、順風満帆な日々といったところでしょうか?

根田さん:実はそんなこともないんですよね。確かにドラマや映画、舞台、CMなどいろいろ出させていただきました。有名なところで言えば、「池袋ウエストゲートパーク」とか。カラーギャング役として、レギュラー出演していました。それでも、ずっと家賃3万3000円の風呂なしアパートで生活していましたからね。あ、シャワーはあった。200円入れたら15分だけ水が出るやつ(笑)

2003年には、ミュージカルにも出演しました。スタッフもキャストも早々たるメンバー。記者会見にも出て、かなりの手ごたえを感じましたね。でも、難しいんですよ、芸能界って。仕事が続くことはなく、オーディションを受けながらアルバイトで生計を立てる日々が続きました。おかげで、寿司屋に8年間も働きましたよ。言っときますけど、ぼく、お寿司握れますからね(笑)

ジュノンボーイ

いつも周りに人がいるのが、当たり前だと思っていた。

───でも、どうしてバーを始めることになったんですか?いっそ寿司職人にでも…(笑)

根田さん:いやいや(笑)ぼくが34歳のとき、リーマンショックが起きたんですよ。芸能界でも予算の削減などが活発になりました。それで、ぼくも所属していた芸能事務所を辞めざるをえなくなったんです。新しく事務所を探したり、劇団に所属したりするのは、年齢を考えても現実的ではない。じゃあ転職活動でもするかと履歴書を書こうとしたら、あまりにも自分にできることがなくて、がく然としましたね。

自分の周りには常に人がいる。仕事がある。それが当たり前だと思っていたのに…崖から谷底に落ちたような気持ちでいました。そんなとき、会社を経営している友だちが声をかけてくれたんです。「お店をやらないか?」って。以前ぼくがバーで働いていたことを知って、チャンスをくれたんですよ。

外観も内装も赤を基調としたハイセンスなお店

外観も内装も赤を基調としたハイセンスなお店

───救世主あらわるですね!場所とかコンセプトとか、お店のことは根田さん自身が決めたんですか?

根田さん:そうです。場所は前のバーに近いエリアで探しました。そうすれば、なじみのお客さんに来てもらえるじゃないですか。ちなみにコンセプトは、「オレんち渋谷にあるんだけど、遊びにおいでよ」です(笑)ぼく自身ワイワイ飲むのが好きで、お客さんにも気軽に来て、楽しい気持ちで帰って欲しいなあと。フードの持ち込みも自由にしてるんですよ。

ジュノンボーイ

お店の名前からジョジョのスタンドを連想した人は大正解

自分でお店を始めたことで、視野がグッと広がった。

───お店を始めたことで、何か自分の中に変化はありましたか?

根田さん:かなり変わりましたよ。ちょっとしたエピソードなのですが、実は2013年3月11日にお店をオープンする予定だったんです。震災から2年が経っても日本はまだまだ元気がなくて、少しでも盛り上げたいという想いがあったんですよね。でも、父から追悼の日は避けた方が良いという反対を受けて…。プレオープンを3月11日、グランドオープンを18日にすることにしました。

以前のぼくなら自分の意見を押し通していたはず。それまでは、自分の考えが一番だという「うぬぼれ」があったんですよ。でも、これまでたくさんの挫折を味わって、そのたびに手を差し伸べてくれる人がいました。こうやってお店を出せたのも、周囲の人たちの力があってこそ。自分の信じた道を突き進むだけではダメだと思うようになったんです。

ジュノンボーイ

───意外です!もともと謙虚な方で、人に感謝しながら生きてこられた印象ですが?

根田さん:いえいえ。恥ずかしながら、お店を始めるまでは、人に対する感謝の気持ちがまったく足りていなかったと思います。特に20代の頃なんかは、「売れて当たり前」、「仕事があって当たり前」と思っていました。それがダメになっていくと、今度は他人のせいにばっかりして…。

人のありがたみに気づき、人を大切にしたいと思えるようになっただけでも、お店を始めて本当によかったです。

───飲食業界に飛び込んだこと、後悔はしていないですか?

根田さん:後悔はしていません。自分のお店を持てて、ここにお客さんが集まってくれて、今ぼくはすごく幸せです。

とは言え、この空間を守り続けるには、新しい試みも行っていかなければなりません。現在はFacebookを利用したプロモーションをメインに行っていますが、バーチャルをリアルにつなげるには限界があると思っています。どれだけ「いいね!」をもらっても、お店に足を運んでいただかないことには…。

具体的な取り組みとして、この4月から、イベントスペースとしてお店を貸し出すことを始めました。1日または曜日店長も、絶賛募集中です。

ジュノンボーイ

「magician’s Red」は、2014年3月に1周年を迎えました

───本日は貴重なお話をありがとうございました!ところで、マジックとかできないんですか?「マジシャンズレッド」だけに。

根田さん:それよく言われます(笑)一つだけあるんですけど、見ます?

ジュノンボーイ-フォークの先を見ててくださいね…

フォークの先を見ててくださいね…

ジュノンボーイ-ほらっ、曲がったでしょ?!タネが知りたい人は、お店へ(笑)

ほらっ、曲がったでしょ?!タネが知りたい人は、お店へ(笑)

生粋のエンターテイナー、こんちゃんのお店。

さすが俳優さんだけあって、よく通る声で、常に笑顔を絶やさない根田さん。話をうかがってみると、実はものすごく苦労人なんですよね。「周囲の人には、難なくここまで来たと思われているかも」と、あっけらかんと話しておられました。
また、取材の最後に座右の銘を聞いたところ、「他力本願!」と即答!「他力本願」とは、自分の力ではなく、他人の力で望みを叶えようとすることを意味します。ややネガティブな印象を持つ表現ですが、根田さんはあいかわらず爽やかな笑顔で、「人の力を借りることができるのも能力のうち!」とおっしゃっていました。そんな風に言ってのけられるのも、「自分はたくさんの人に支えられてきた」という謙虚な気持ちがあるからこそ。根田さんが人に愛される理由の一つでしょう。

お店のアクセスマップをモチーフにしたトートバッグ

お店のアクセスマップをモチーフにしたトートバッグ

イケメンなだけでなく、絶妙なトークで笑わせてもくれるこんちゃん(実はコテコテの関西弁なんです)。芸能界の裏話(?)を聞きたい人も、悩みごとを相談したい人も、ただ愚痴を聞いて欲しい人も、バー「magician’s Red」へ。渋谷でこんちゃんが待ってますよ!

店舗情報

店舗名 magician’s Red(マジシャンズレッド)
営業時間 19:00~翌2:00(金土のみ翌4:00まで)
住所 〒150-0041 東京都渋谷区神南1-3-3 サンフォレスト森田ビル3F
定休日 月曜日
電話番号 03-6416-1798
その他 ※フードの持ち込みOK。
※定期的にイベントを開催しています。詳しくはFacebook「magician’s Red」のページへ。