当たるも八卦、当たらぬも八卦!料理・グルメ漫画から紐解く次なる外食トレンドをインターンのりょうくんと考察してみました。お店の新メニューなどでぜひご検討ください!

 リョウ
外食産業のトレンド、ですか…
グルメ系漫画という振りが不安でしかないんですが、大丈夫ですか

 いっちゃん
トレンドというか、ブームとしてちょいちょい話題に上がってるのは、肉ですね肉。肉ブーム
2015年から盛り上がっていたようなんだけど、「赤身・塊・熟成」の三本矢の「ニクノミクス」なんっつって言われたり。

 リョウ
うまいですねw

 いっちゃん
ねw
「肉フェス」のようなイベントがあったり、「肉バル」とか塊肉をドーン!っと出すお店が次々と出店して話題になったりしました。
スマートフォンでインパクトある写真が共有されたり、ソーシャル上での口コミもブームを牽引したと思います。

 リョウ
肉はビジュアルに力がありますからねぇ〜

 いっちゃん
まだまだ肉ブームは続きそうだなとは思いますが、気が早いですけど、次はなにくるか!みたいな話をしたいんですよ。前置きが長くて脱線が多い話になると思いますが、いいですか。

 リョウ
wどうぞどうぞ。

人気グルメ漫画のご紹介

 いっちゃん
りょうくんは、なにか料理・グルメ系の漫画読んでますか。

 リョウ
いや、いまは特になにも読んでないですね。
知らないです。

 いっちゃん
実はですね、いまたくさんあるんですよ、グルメ漫画。
漫画雑誌に一個づつはあるんじゃないか、ぐらい。

世間では「孤独のグルメ」は流行ったんで知ってる方も多いと思いますが、元々孤独のグルメは90年代に連載されてた漫画なんですけど、そのときはさほど流行ってなかったんです。
それが文庫本だとなぜか、巻毎に3000部づつ増刷が入ると。それが毎年毎年落ちない。で、どうやらネットで徐々に話題が拡がってるということで、大ブレイクしたっていう。
「孤独のグルメ」の哀愁感がすごい共感できるっていう人が増えた時代になっちゃった。

 リョウ
悲しいw

 いっちゃん
他にもいくつか紹介したいなと思うんですが

昔、昭和ですね。昭和における三大グルメ漫画と言えば…
………
……
…言えば?

 リョウ
知らないですw

 いっちゃん
「クッキングパパ」「美味しんぼ」「ミスター味っ子」ですよ。
まぁ、人によって違うかもしれませんが。
グルメ系漫画の特徴はですね、最終話をみんな知らないっていうのがあってですね。

 リョウ

 いっちゃん
いや、ほんとなの。見たことある、読んだことあるっていう人は多いけど最後どうなったかって、みんな知らないw
短編完結型からかもね。
ま、それはいいんですけど、初期のグルメ漫画は近代のグルメ漫画にもちろん影響を与えていてですね。

たとえば、ジャンプでやってる「食戟のソーマ」ってあるでしょ。知らない?
少年ジャンプで連載しているんですが

あれはミスター味っ子のオマージュです。

食戟のソーマ

※この画像は、TVアニメ『食戟のソーマ 弐ノ皿』公式サイトのスクリーンショットです。

 リョウ
へぇ なんでわかるんですか

 いっちゃん
まず、どちらも主人公が定食屋の息子だというのと、過剰すぎるリアクションの食レポ
これは間違いないです。
ミスター味っ子は食事をすると、口から疑似破壊光線とかがでるんです。
「う、うーまーいぞぉぉぉぉーーーー!」ビームドーーーン
っと、こんなノリ。

とにかく食事した時のリアクションに過剰な演出があって、食レポの語りも長い。かなりの尺を使ってるんですが、あれはね、いまの時代でも通じる斬新さだと思います。

 リョウ
エンターテイメント性が高いんですねw

画像はバンダイチャンネルの「ミスター味っ子」からのキャプチャー画像です。 第一話は無料で視聴できす!

※この画像はバンダイチャンネルの「ミスター味っ子」からのスクリーンショットです。
第一話は無料で視聴できす!

 いっちゃん
この圧倒的センスは「食戟のソーマ」にしっかり受け継がれてまして、食戟のソーマでも食事をするとおはだけという過剰演出があります!w
食事シーンでリアクションを表現するのに、漫画に出てくるキャラクターが脱ぐというか、服が爆発する

 リョウ
爆発!?wwwww

 いっちゃん
色んなパターンがあるんですが、食戟のソーマでは美味しいものを食べると服が破れるという演出と共に、半裸で料理の解説をするというシュールなシーンがあります。
少年ジャンプ攻めすぎじゃないかと、違う意味でぼくはドキドキします。
これはミスター味っ子の味皇が上半身裸になるのを、いまの世代にウケるようにオマージュしてますね。
ぼくらポスト団塊ジュニア世代は「あ〜あれね。」とわかります。

 リョウ

面白そうですねw
他にはこんなグルメ漫画あるよっていうのありますか。

 いっちゃん
変わり種でいえば「ダンジョン飯」とか?モンスターを食べるっていうSFグルメ漫画。

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※この画像はコミックナタリーサイトからのスクリーンショットです。

 いっちゃん
で、いま最も熱いのは「ゴールデンカムイ」ですね。
ちなみに、ダンジョン飯とゴールデンカムイは、2016年の「このマンガがすごい!」1位と2位とってます。
ゴールデンカムイ作者の野田サトルは、その年もっとも輝いた男性を讃える「GQ MEN OF THE YEAR」に選出されるなど乗りに乗ってます。
アニメ化、実写化、映画化まったなしですわ。

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※この画像は「ゴールデンカムイ」公式サイトからのスクリーンショットです。

 リョウ
ふむふむ、グルメ系の漫画が1位2位なんですね。

 いっちゃん
グルメ系というか、このゴールデンカムイは、実は純粋なグルメ漫画ではないんですが、結構な頻度で料理シーンが出てきます。
アイヌの伝統的な狩猟/料理をリアルに再現していて、自然と共に生きるアイヌの人々がこの漫画の見どころのひとつになってます。

 リョウ
アイヌですか、北海道の先住民族ですよね?

 いっちゃん
そうそう。
物語が明治末期の北海道が舞台で、8億円の金塊を巡っての冒険バトル漫画です。
ヒロインがアイヌ少女(アシㇼパ)で、彼女がアイヌ語を要所要所で使うんだけど、アイヌ語での掛け合いもあったりして面白い。
「ヒンナヒンナ」「チチタプゥ」「オソマ」とか読者はみんな意味がわかりますw
「オソマ」は日常生活でも非常に使いやすい単語で、ぼくの口からは言えないけど、ぜひ漫画を見て貰って、アイヌ文化に触れてほしいですね。

もう、むっちゃくちゃ面白いから。

 リョウ
へぇ、本当に面白そうですね。

これから注目の「◯肉」とは!

 いっちゃん
で!ですね、ここからようやく本題に入っていきたいと思うんですが

ゴールデンカムイを読んでいて思ったんですよね、次はコレだな!っと

 いっちゃん
ゴールデンカムイで描かれるアイヌ料理は、本州出身の主人公(杉本)は初めて口にする食べ物なんです。

 リョウ
あーなるほど。

 いっちゃん
リスとか、カワウソとかね

 リョウ
お〜ぉ、猪、鹿ぐらいをイメージしてたんですが、そうきましたか。
僕らが動物園でしか見たことがないぐらいの動物をアイヌの人たちは食料として狩猟してたんですね。

 いっちゃん
本州出身の杉本からすればアイヌの狩猟料理は全て初めて口にする食材ばかりなんですが、これが美味しい。
だんだん杉本はアイヌの風習や彼らの自然との関わり方にリスペクトしてアイヌに馴染んでいくんです。

これはぼくの勝手な持論なんですが、言っちゃっていいですか?

 リョウ
言っちゃってくださいw

 いっちゃん
栄養ってあるじゃないですか。ビタミンうんぬんとか

食生活が偏ってるとか、栄養が不足してるんじゃないかということで、現代人はサプリメントとか健康食品とか頼りますでしょ。
これはこれで気になるのであれば摂ればいいと思いますが、現代人が一番摂らないといけないのは「生命力」だ!っていう。
ようは、採ったもの、生きてる(生きてる細胞)ものを喰う。
新鮮なもの、加工されていないものを食べる。っていうのは結構大事なんじゃないのって。ぼくは思ってます。

 リョウ
ぼくコンビニばっかっすわ。

 いっちゃん
ほらーそうでしょ。肉食男子になれるかもですよ。
生命力溢れる野生生物を食したいという欲求が鬱積してるんじゃないかと思うんですよね。

流石にリスとかカワウソはありえないにしても、リョウくんが言ってたように、シカ、イノシシとかでも、食べたこともない人もいるだろうし、食べてみたいっていうのはあるはず。

さっき紹介した「食戟のソーマ」でも、ちょうどいま偶然にも「熊肉対決」してるのね。

 リョウ
ほう、今度は熊ですか。

 いっちゃん
これがね、読んでると食べてみたい!って思うのよ(笑)

漫画だからもちろん、美味そうに描いてはくれてるんだけど、熊肉とか食べたことないでしょ?
食べてみてーって思うの。

 リョウ
たしかに、どんな味するんだろうっていう興味はあります。

 いっちゃん
でしょ?

とどのつまりですね、今回のお題なんですが、肉ブームの次にくるのは「獣肉」ですわ、
もう間違いないっ(・_☆) キュピーン!!

※画像はイメージです。実際のシカ・イノシシなどの獣肉画像ではありません。

※画像はイメージです。実際のシカ・イノシシなどの獣肉画像ではありません。


 リョウ
肉は肉でも獣肉なんですね。前置き長かったw

ブーム来ますかね?抵抗があるっていう人も多そうな気もしますし。

意外と身近な獣肉

 いっちゃん
この前ですね、うちの近所でフェスティバルがやってたんですけど「イノシシの唐揚げ」っていうのが売店販売してたんです。
地元の茨木産イノシシって書いてました。
即完売ですよ、完売。残念ながら食べられませんでした。
もうぼくたち現代人は「獣肉」を欲してるんですよ。

 リョウ
地元にイノシシでるんですか!?

 いっちゃん
北摂なめちゃいかんよ、熊もでるんやで。

大阪でも、茨木、高槻、能勢はツキノワグマ目撃情報が出てます。

 リョウ
大阪に熊!w(絶句)

へぇ〜

 いっちゃん
野生生物ということで、安全性とか安定供給とか課題になりそうなものはありそうですが、ブームまではいかなくても、もう少し食べられるようになってもいいんじゃないかと思います。

ジビエ/獣肉メニューを置いていないお店さんも、検討してもいいかもしませんよ?

 リョウ
馴染みのない食品だというのは、間違いないですね。ぼくも食べたことないですから。

 いっちゃん
もっと食べられていいんじゃないか、というのはなぜかというとですね、日本でシカやイノシシなんかは増えすぎてるんですよ。特にイノシシなんかは多産で生命力も強く、賢く捕まえづらいことでガンガン増えてる。
逆に猟師さんが高齢化でどんどん減ってる。
大阪でも北摂の山間部を夜間にドライブしたら、冬以外のシーズンだとシカは必ずぐらいの確率で見かける事ができる。
シカを見るのに奈良に行く必要ないわけ。
異常に増えすぎて生態系への影響や、農林業への被害が深刻化してるということで駆除してる。
で、その大半がいまだ廃棄物として焼却・埋設処分されてたりするんです。
取扱が難しいとか、流通が確立されてないとか問題があるのだと思いますが、欧米では高級食材である鹿肉が、ただ廃棄されてるというのはもったいない話。

 リョウ
へぇ〜…ぼくはてっきりそういう野生生物は保護されてるもんだと思っていました。

 いっちゃん
都会に住む人間にとっては、普段意識しないし、知らない世界ですからね。

野生生物にも保護が必要なケースと、管理する必要がある野生生物がいるっていうことですね。

行き過ぎた保護も生態系を崩すことになってしまって
例えば、オーストラリアのコアラは増えすぎたことでユーカリが食べつくされて、過剰生息が餓死につながるから間引くみたいな支離滅裂なことになった事例がある。
シカも同じで、増えすぎると山が荒廃します。結果、シカも住めない環境になっちゃう。

 リョウ
なるほど…

 いっちゃん
人間が自然や動物たちに介入するのがいかに難しいか、ですね。

イエローストーン国立公園のオオカミ再導入の話も面白いので興味のある人はググって(検索して)みてください。

 リョウ
人、動物、自然というのは、繋がりがあるけど、普段の日常生活では意識しないですからね

回りまわって自分たちの食に影響するというのは覚えておきたいですね。

 いっちゃん
そんなこんなで「獣肉」「ジビエ」に興味もって頂いたところでですね、大阪でジビエといえば、ここのお店だろ!という「山女庵」さんをご紹介したいんです。

リョウ
そんなお店があるんですね

 いっちゃん
「山女庵」ご店主へのインタビュー取材、承諾頂きました!

 リョウ
まじっすかw!

 いっちゃん
まーじっすっ!

この山女庵さんはなんと、ご主人自ら狩猟に出て、狩猟したものを提供するという、正真正銘 超本格派 ジビエ料理専門店。
その名も「天然鳥獣山菜魚料理 山女庵」

 リョウ
もう店名がすごいです。

ジビエ料理専門店「山女庵」に

そして、数日後。。。
———
——


取材受けていただいた、山女庵へ


 いっちゃん
こんにちわ!クックビズの市原といいます。

 店主
はい。

 いっちゃん
今回はインタビューへのご協力ありがとうございます!

本日はよろしくお願い致します!

 

次週公開予定!
乞うご期待!